「レッドありがとう。ごめんなさい。
愛してる。レッド、レッド、ううっ…」
ユミアは涙が流れるのも構わず座り込んで手
すりに縋りついて嗚咽を漏らした。
「馬鹿だなあ。そんなに僕の名前を呼んで、
泣いてるくせにどうして逃げ出すんだ」
そう言ってユミアを立たせて後ろから抱きし
めた。
ユミアは思わず振り返って
「ええっ、レッドどうしてここにいるの」
「僕から逃げ出そうなんて生意気なんだよ。
100年早いよ。逃がすわけないだろう」
「でも、でも」
「でもでもじゃないよ。ユミアには見張りを
付けていたんだよ。どっかに大きなカバンを
もって出掛ける時はすぐに知らせるように
言ってあったんだよ」
「なによ、怖いわね」
「ダリアサール家の男を見損なうなよ。恋に
は一途で囲い込んだら逃がさないんだから」
「それ、メアリーヌ様も言っていたわ。でも
第二王女様との婚姻のお話はどうするの」
「そんなの、父上が勝手に決めたいだけなん
だから僕たちには関係ないよ。母上とシャウ
リーヌは父上に怒ってアズナール男爵家に帰
っていったと思うよ。二人で楽しそうにね」
「じゃあ、公爵様お一人に?弟のシムソニオ
様は公爵様と一緒にいらっしゃるんですね」
「さあ、僕が出てきたときは家に居なかった
からわからないけど、どうでもいいよ。そん
な事ユミアは隣国のどこに行くつもりだった
んだ」
愛してる。レッド、レッド、ううっ…」
ユミアは涙が流れるのも構わず座り込んで手
すりに縋りついて嗚咽を漏らした。
「馬鹿だなあ。そんなに僕の名前を呼んで、
泣いてるくせにどうして逃げ出すんだ」
そう言ってユミアを立たせて後ろから抱きし
めた。
ユミアは思わず振り返って
「ええっ、レッドどうしてここにいるの」
「僕から逃げ出そうなんて生意気なんだよ。
100年早いよ。逃がすわけないだろう」
「でも、でも」
「でもでもじゃないよ。ユミアには見張りを
付けていたんだよ。どっかに大きなカバンを
もって出掛ける時はすぐに知らせるように
言ってあったんだよ」
「なによ、怖いわね」
「ダリアサール家の男を見損なうなよ。恋に
は一途で囲い込んだら逃がさないんだから」
「それ、メアリーヌ様も言っていたわ。でも
第二王女様との婚姻のお話はどうするの」
「そんなの、父上が勝手に決めたいだけなん
だから僕たちには関係ないよ。母上とシャウ
リーヌは父上に怒ってアズナール男爵家に帰
っていったと思うよ。二人で楽しそうにね」
「じゃあ、公爵様お一人に?弟のシムソニオ
様は公爵様と一緒にいらっしゃるんですね」
「さあ、僕が出てきたときは家に居なかった
からわからないけど、どうでもいいよ。そん
な事ユミアは隣国のどこに行くつもりだった
んだ」



