「そんな事はありません。レッドは素晴らし
い能力のある人です。なのに平民の私と結婚
するなんてそれも泥棒だったんですよ。ダメ
に決まってる。それに私は貴族にはなれませ
ん。なりたいとも思わない。ごめんなさい。
もうこれ以上お会いするのは、よくないです
ね」
「何言っているんだ。分かったユミアが貴族
にならないなら、僕が平民になる。公爵家は
弟が継げばいいんだし王宮の仕事も辞めて、
アズナール商会に入って、商会をこの国一番
の大きな商会にしてみせるよ。ユミアと一緒
ならできるよ。僕は公爵家にも宰相の補佐官
にも執着していない。僕が執着するのはユミ
アだけなんだ。ユミアが居ればそれでいいん
だ。それがぼくの幸せなんだよ」
そう言っアウスレッドはユミアをぎゅっと、
抱きしめた。
「レッド…」
ユミアが特許を取っているのも、色々なスイ
ーツも考え出せるのも、ただ前世の記憶があ
るだけなのだ。
アウスレッドに才女だとか商才があるなんて
言われても、そうだとも思えない。
ただ運がよかっただけだ。巡り合った人達が
皆いい人でユミアを助けてくれたのだ。
ただそれだけだ。
ユミアは返事を保留にしてよく考えてみると
アウスレッドに伝えて、公爵家を後にした。
帰りの馬車の中では今日のスイーツの話や料
理の話で気まずい雰囲気を何とかやり過ごし
た。
馬車を降りる時、いつものようにエスコート
してくれたアウスレッドは、”よく考えて
でも否は受け付けないからな”とだけ言って、
帰っていった。
い能力のある人です。なのに平民の私と結婚
するなんてそれも泥棒だったんですよ。ダメ
に決まってる。それに私は貴族にはなれませ
ん。なりたいとも思わない。ごめんなさい。
もうこれ以上お会いするのは、よくないです
ね」
「何言っているんだ。分かったユミアが貴族
にならないなら、僕が平民になる。公爵家は
弟が継げばいいんだし王宮の仕事も辞めて、
アズナール商会に入って、商会をこの国一番
の大きな商会にしてみせるよ。ユミアと一緒
ならできるよ。僕は公爵家にも宰相の補佐官
にも執着していない。僕が執着するのはユミ
アだけなんだ。ユミアが居ればそれでいいん
だ。それがぼくの幸せなんだよ」
そう言っアウスレッドはユミアをぎゅっと、
抱きしめた。
「レッド…」
ユミアが特許を取っているのも、色々なスイ
ーツも考え出せるのも、ただ前世の記憶があ
るだけなのだ。
アウスレッドに才女だとか商才があるなんて
言われても、そうだとも思えない。
ただ運がよかっただけだ。巡り合った人達が
皆いい人でユミアを助けてくれたのだ。
ただそれだけだ。
ユミアは返事を保留にしてよく考えてみると
アウスレッドに伝えて、公爵家を後にした。
帰りの馬車の中では今日のスイーツの話や料
理の話で気まずい雰囲気を何とかやり過ごし
た。
馬車を降りる時、いつものようにエスコート
してくれたアウスレッドは、”よく考えて
でも否は受け付けないからな”とだけ言って、
帰っていった。



