僕の愛しい泥棒娘

”ありがとう”と奥様が言うと嬉しそうに微笑
んで自分も隣の席にすわった。

そして皆が席に着くと食事が始まった。本当
に仲の良いご夫婦で仲の良い家族のようだ。

食事中は家族のそれぞれの話で盛り上がった

そして公爵からはテイアラを取り戻すのに力
を貸してもらったそうで、感謝すると言って
もらえた。

そして、お礼はアウスレッドが何か考えてい
るようなのでなんでも要求して良いんだよと
優しく言ってもらえた。

その後リビングに移動してデザートと言う事
になったのだが、ユミアは持ってきたお土産
を渡すきっかけがなくて、ここでマドレーヌ
とアイシングクッキーを出した。

女性陣は見たこともないケーキとクッキーに
感激してくれた。

明後日までには食べて欲しいと言おうと思っ
ていたが、言う暇もなくシムソニオがマドレ
ーヌ2個とアイシングクッキーを半分も皿に
入れて自室に持って行ってしまった

公爵家の料理人が興味を示して、それぞれ
1つずつ持って行ってしまったので、残った
マドレーヌとクッキーはあっという間に
なくなった。

「こんなに美味しいクッキーは食べたことが
ないわ。それにとても綺麗だわ。ユミアさん
これはどこで買えるの」

とシャウリーヌ嬢が聞いた。

「それはわたしが作って来たのです。余り
日持ちがしないので少ししか持ってこなか
ったのです。でも全部なくなってよかった
です」

「まあユミアさん、スイーツまで作るのね
これはお店で出してるの?」