「ああ、そういえが枝が塀を超えて道にはみ
出すほど背が高い木だったなあ」
「ええ、あそこの木から公爵夫人のドレスな
んかをしまってある部屋の窓に飛び移って窓
から入るんです。あそこの窓は年に1度の大
掃除の時しか掃除しないので、鍵が開いたま
まずっと放ってあるんです。今年の年の終わ
りの大掃除まで入り放題なんですよ」
そう言ってユミアはにっこりと笑った。
その微笑みを見て胸がどきどきしたのを感じ
てまたドギマギしてしまうアウスレッドは自
分の感情が制御不能に陥っているのを、情け
なく思ってしまった。
そして馬車は、ユミアの雑貨店“シャウルー”
に到着した。アウスレッドは先に降りて、ユ
ミアを恭しくエスコートして馬車から降りる
のを手伝ってくれた。
まるで王子様のようだとユミアの胸はドキド
キして、頬が熱くなったきっと真っ赤になっ
ているだろう。今までこんなに淑女扱いして
もらった事なんかない。
「じゃあ、真夜中過ぎに裏の空き家で待って
いる」
耳元でセクシーな心地良い声で囁かれて、腰
砕けになってしまいそうだけれど、必死でし
っかりと立って店に入って行った。
鍵がかかっているかと思ったが、ドアの前で
サリーヌが泣きそうな顔で待っていてくれた
「ユミ姉ちゃん、大丈夫なの?なんだって
いうの?あのすごい顔の良い公爵令息様。
まさか捕まえたりしないよね」
本当に焦った声で言うサリーヌにユミアは
アウスレッドとの会話をすべて話して聞か
せた。
サリーヌはほっとして腰が抜けたように椅
子に腰かけてダイニングテーブルに突っ伏
した。
出すほど背が高い木だったなあ」
「ええ、あそこの木から公爵夫人のドレスな
んかをしまってある部屋の窓に飛び移って窓
から入るんです。あそこの窓は年に1度の大
掃除の時しか掃除しないので、鍵が開いたま
まずっと放ってあるんです。今年の年の終わ
りの大掃除まで入り放題なんですよ」
そう言ってユミアはにっこりと笑った。
その微笑みを見て胸がどきどきしたのを感じ
てまたドギマギしてしまうアウスレッドは自
分の感情が制御不能に陥っているのを、情け
なく思ってしまった。
そして馬車は、ユミアの雑貨店“シャウルー”
に到着した。アウスレッドは先に降りて、ユ
ミアを恭しくエスコートして馬車から降りる
のを手伝ってくれた。
まるで王子様のようだとユミアの胸はドキド
キして、頬が熱くなったきっと真っ赤になっ
ているだろう。今までこんなに淑女扱いして
もらった事なんかない。
「じゃあ、真夜中過ぎに裏の空き家で待って
いる」
耳元でセクシーな心地良い声で囁かれて、腰
砕けになってしまいそうだけれど、必死でし
っかりと立って店に入って行った。
鍵がかかっているかと思ったが、ドアの前で
サリーヌが泣きそうな顔で待っていてくれた
「ユミ姉ちゃん、大丈夫なの?なんだって
いうの?あのすごい顔の良い公爵令息様。
まさか捕まえたりしないよね」
本当に焦った声で言うサリーヌにユミアは
アウスレッドとの会話をすべて話して聞か
せた。
サリーヌはほっとして腰が抜けたように椅
子に腰かけてダイニングテーブルに突っ伏
した。



