僕の愛しい泥棒娘

ユミアのレシピと言われているシチューや野
菜サラダに賭けるマヨネーズもユミアが皆に
教えて今では、バザーに瓶に入れたマヨネー
ズを販売するほどになっている。

マッシュポテトやフライドポテトやジャガイ
モのガレットもバザーの人気商品だそうだ。

ユミアは忍び込んだ先でほとんど安物の宝石
しかないような貧乏貴族からは決して取らな
かったし孤児院に寄付をしてくれるような志
の高い貴族の家にも忍び込んだりしなかった

ユミアは今は路上や劇場でのスリはやってい
ない。

それより屋敷に忍び込むほうが簡単で捕まる
危険も少なかったしその貴族の状況もよく把
握できた。

計算能力が高く帳簿も読めるユミアはまず貴
族の書斎に置いてある帳簿を見るのだ。

その貴族が領地経営を上手くやっているのか
とか、帳簿を改ざんして私腹を肥やしている
のではなども判断できるのだ。数字は嘘を
つかない。

そういう悪徳貴族には二重帳簿が必ずあり表
に出せないお金もあるはずなのだ。

そしてそのお金で宝石や美術品を買っていた
りする。

そういう貴族をユミアはターゲットにするの
だ、何度も侵入し夫人の宝石などを少しずつ
盗み出し最後に隠し金庫のお金をごそっとい
ただく、そして2度と侵入はしない。