「どうかお願いします。この後孤児院と製作
工房にも行ってきますが、かなりの大所帯で
出て行ったので、家でも借りていたんではな
いかと思っていたんです。それならサリーヌ
さんが知っていると思ったんですが」
そう言うとアウスレッドがっくりと肩を落と
して帰って行った。
サリーヌは公爵様の令息が平民のサリーヌに
深々と頭を下げたのには驚いた。
でも隠家については教えるわけにはいかなか
った。
ユミアは、なぜ、誰が隠家に行くのかも何も
書かずに“至急隠家を使う必要があるので、
すぐに準備を整えて“とだけ書いて侍従に持
たせてきたのだ。
だから、理由も誰が使うかも知らなかったの
だが、どうもやらユミアが子供達を連れて行
ったらしい。
そしてアウスレッドに知られたくないと言う
事の様だ。
それなら自分はユミアの味方なのだからアウ
スレッドに教えるわけにはいかない。
どうして家を出たのかどうしたいのかユミア
と話をするまで知らなかったことにしようと
サリーヌは決心して、すぐにでも隠家に行き
たい気持ちを抑えて普段通りに過ごした
アウスレッドの事だサリーヌにも見張りを付
けているだろう。
手紙を持って行ってもらうにはもう今日は遅
いので明日店の男の子に頼んで朝から行って
もらおうと手紙を書き始めた。
明日は家からそのまま行ってもらえば、日帰り
で帰って来られる。ユミアの事は心配だが、子
供二人を連れて行ったのなら余程の事なのだ
ろう。
サリーヌもお客様にアウスレッドの事に関して
探りを入れてみようと思ったのだった。
工房にも行ってきますが、かなりの大所帯で
出て行ったので、家でも借りていたんではな
いかと思っていたんです。それならサリーヌ
さんが知っていると思ったんですが」
そう言うとアウスレッドがっくりと肩を落と
して帰って行った。
サリーヌは公爵様の令息が平民のサリーヌに
深々と頭を下げたのには驚いた。
でも隠家については教えるわけにはいかなか
った。
ユミアは、なぜ、誰が隠家に行くのかも何も
書かずに“至急隠家を使う必要があるので、
すぐに準備を整えて“とだけ書いて侍従に持
たせてきたのだ。
だから、理由も誰が使うかも知らなかったの
だが、どうもやらユミアが子供達を連れて行
ったらしい。
そしてアウスレッドに知られたくないと言う
事の様だ。
それなら自分はユミアの味方なのだからアウ
スレッドに教えるわけにはいかない。
どうして家を出たのかどうしたいのかユミア
と話をするまで知らなかったことにしようと
サリーヌは決心して、すぐにでも隠家に行き
たい気持ちを抑えて普段通りに過ごした
アウスレッドの事だサリーヌにも見張りを付
けているだろう。
手紙を持って行ってもらうにはもう今日は遅
いので明日店の男の子に頼んで朝から行って
もらおうと手紙を書き始めた。
明日は家からそのまま行ってもらえば、日帰り
で帰って来られる。ユミアの事は心配だが、子
供二人を連れて行ったのなら余程の事なのだ
ろう。
サリーヌもお客様にアウスレッドの事に関して
探りを入れてみようと思ったのだった。



