僕の愛しい泥棒娘

開店したユミアの新しい貴族向けの“シャウル
ー2号店”と併設のカフェも好評でこちらの店
の店長には男爵家の娘さんが、応募してくれ
て任せることになった。

こちらのカフェの目玉はマカロンだ。綺麗な
色のマカロンは今５色で展開している。

マカロンは家でユミアのレシピ通りに料理人
のトミアに作って貰っている。

トミアはいろんなもので、マカロンの種類を
増やそうと毎日楽しそうに厨房に立っている

店長は自分は結婚しないので職業婦人として
ユミアを目標に生きていきたいのだと言った

ユミアは結婚しているのだが、独身だと思わ
れているようなのだ。この頃よく職業婦人と
いう言葉を聞くようになった。

どうやらユミアがその走りの様なのだが…久
しぶりに店に出るとどちらの店でも、お客様
が寄って来て頬を染めてユミアを嬉しそうに
見つめていたりする。愛想笑いで微笑むと、
”キャッア“と黄色い歓声が上がるのには戸惑
ってしまう。

アズナール商会も順調で、多くのユミアの
特許を上手に使いその特許絡みで国は、サ
ツマイモやジャガイモの輸出に結び付けた
のだが、それが好評でずっと継続して輸出
されている。

ユミアは餡子を使ったメニューも開発して
特許を取っている。

今エクスポリア国では、小豆の栽培が盛んに
なっている。専門家が栽培の方法を指導して
いるようだ。

この小豆はエクスポリア国の特産品になるだ
ろうとアウスレッドは言っている。

この小豆で餡子を作り、餡子を使ったスイー
ツのレシピもユミアは沢山考えた。

そのレシピも小豆の輸出に一役買っている。

ダミアン商会が消滅してそのほとんどの販路
をアズナール商会が引き継いだので、アズナ
ール商会は、すぐにエクスポリア国で一番大
きな商会になった。