僕の愛しい泥棒娘

貴族相手の“シャウルー”の2号店を出した事
で、貴族の奥様やご令嬢の知り合いもできて
ミアレーヌ様の後押しもあり上手く付き合い
ができるようになっていった。

でもユミアは平民で孤児院の出だという事を
隠さずに、堂々としていたので陰で悪口を言
われる事もなく、却ってユミアの信望者が平
民や貴族を問わず増えていった。

公爵家は料理が好きなユミアの為に一人前の
料理人ではなくユミアの手伝いができるよう
な見習いの料理人を付けてくれたので、前世
で好きだった料理をアウスレッドに毎日食べ
て貰う事ができた。

そして週に2回は公爵家の全員が、ユミアの
料理を目当てにアウスレッド家にやってくる
ようになった。アウスレッドは少々不機嫌に
なるのだが、皆にスルーされている。

店に出すスイーツは家で作ることが多く料理
人の手伝いが大きな力になっている。

孤児院から毎年収穫したサツマイモが、食べ
きれないと言われていたのでそれを買い取っ
てあげれるようにサツマイモのスイーツを今
考えているところだ。

一度レシピができると後は料理人達に任せて
しまえるので、ユミアはレシピを考えるだけ
でいいのだ。

貴族向けのカフェにはスイートポテトを平民
向けのカフェにはサツマイモを油で揚げて
飴のような物を絡めた前世で言う所の大学芋
を考えている。

後はステイック状にしたものを揚げて砂糖を
まぶした物。フライドポテトのサツマイモ版
だ。

このレシピは全て特許を申請するつもりだ。