2日ほどで高い熱は下がったがまだ本調子で
はないのだろう。ぐったりとしてユミアに寄
りかかったり膝枕をしろと言ったりユミアを
傍から離さなかった。
そして少しでもユミアの姿が見えないと大き
な声で“ユミア、ユミア”と呼ぶので、ユミア
は片時もそばから離れることができなかった
食事もずっと食べさせているのだが、さすが
に1週間もすれば、ただ甘えているだけだと
ユミアも気がついて、
「レッド、もうすっかり良くなっているで
しょう?いつまで悪いふりをしてるつもり
なの?」
「だって、ユミアが悪いんだ。黙って王宮か
ら居なくなって家にも帰ってこなくて、もう
逃げないと約束しただろう。ちょっと王女に
何か言われただけで孤児院に逃げ込むなんて
ユミアらしくないじゃないか。この国が嫌な
ら早く隣国に帰ろう」
なぜかアウスレッドは、王女様とユミアが話
した事を知っていた。
「レッド、王女様に嫌みや意地悪を言われた
訳ではありません。ただそれぞれの役割を果
たしなさいとおっしゃったんです。貴族とし
てアウスレッドは自分勝手に結婚できる訳で
はない事王女もアウスレッドと婚姻して、こ
れからの王家とエクスポリア国を正しく導い
ていく義務がある事。その為に貴族も権利と
して多くの物を享受しているのだから、国の
ために働く義務があるのだと、貰ってばかり
ではいられないでしょうと…私は平民で貴族
にはなれないし、そんな私がレッドの脚を引
っ張っているのは誰のためにもならないと言
うような事を…でもその通りだと思ったの。
レッドはこの国を引っ張っていくのに、欠か
す事の出来ない人でかけがえのない国の宝
です。だから王家は王女と結婚して将来アウ
スレッドに国を守っていって欲しいと思って
いるのでしょう?」
はないのだろう。ぐったりとしてユミアに寄
りかかったり膝枕をしろと言ったりユミアを
傍から離さなかった。
そして少しでもユミアの姿が見えないと大き
な声で“ユミア、ユミア”と呼ぶので、ユミア
は片時もそばから離れることができなかった
食事もずっと食べさせているのだが、さすが
に1週間もすれば、ただ甘えているだけだと
ユミアも気がついて、
「レッド、もうすっかり良くなっているで
しょう?いつまで悪いふりをしてるつもり
なの?」
「だって、ユミアが悪いんだ。黙って王宮か
ら居なくなって家にも帰ってこなくて、もう
逃げないと約束しただろう。ちょっと王女に
何か言われただけで孤児院に逃げ込むなんて
ユミアらしくないじゃないか。この国が嫌な
ら早く隣国に帰ろう」
なぜかアウスレッドは、王女様とユミアが話
した事を知っていた。
「レッド、王女様に嫌みや意地悪を言われた
訳ではありません。ただそれぞれの役割を果
たしなさいとおっしゃったんです。貴族とし
てアウスレッドは自分勝手に結婚できる訳で
はない事王女もアウスレッドと婚姻して、こ
れからの王家とエクスポリア国を正しく導い
ていく義務がある事。その為に貴族も権利と
して多くの物を享受しているのだから、国の
ために働く義務があるのだと、貰ってばかり
ではいられないでしょうと…私は平民で貴族
にはなれないし、そんな私がレッドの脚を引
っ張っているのは誰のためにもならないと言
うような事を…でもその通りだと思ったの。
レッドはこの国を引っ張っていくのに、欠か
す事の出来ない人でかけがえのない国の宝
です。だから王家は王女と結婚して将来アウ
スレッドに国を守っていって欲しいと思って
いるのでしょう?」



