そんな状態でもこの男は憎らし程に美しい。
金色に輝く髪は今は汗でしっとりとしている
瞑られた目は開ければ海のように青い瞳が見
られることをユミアは知っている。
ユミアの愛しい愛しい男なのだから…この人
と離れられるのか自信は全くない
それぞれの立場でしなければいけない事をす
るために今度こそきっぱり別れなければと思
っていたのに、彼は易々と高い塀を乗り越え
てユミアの側に居ようとする。
建前や身分の差なんて少しも考えていない。
アウスレッドはただ自分の心に忠実なのだ。
ユミアは深いため息をついて、アウスレッド
が目を覚ましたら少しでも食べてもらえる様
に食べやすくて暖かいスープを作ろうとキッ
チンに向かった。
医者が来て風邪だろうと言って熱さましと、
風邪薬を置いて行ってくれた。
ユミアは熱さましを水に溶かして口移しで飲
ませた。風邪薬は起きてから何かを食べた後
に飲ませなさいと、医者が言っていたので、
とにかく額や脇を冷たい布を当てて体を冷や
した。
布はすぐに熱で温かくなってしまう。よほど
熱が高いのだろう。
ユミアはサリーヌに公爵邸まで借りた服や靴
と宝石を返しに行ってもらった。
そしてアウスレッドが高い熱を出しているの
でユミアの所で養生している事を伝えてもら
った。
公爵家からアウスレッドの夜着や着替え等を
サリーヌは預かってきてくれた。
メアリーヌ様はユミアの所にいるなら安心ね
と言って笑っていたとサリーヌから聞いて、
どこまでもユミアを信用してくれる優しいメ
アリーヌ様にありがたくて涙が出た。
金色に輝く髪は今は汗でしっとりとしている
瞑られた目は開ければ海のように青い瞳が見
られることをユミアは知っている。
ユミアの愛しい愛しい男なのだから…この人
と離れられるのか自信は全くない
それぞれの立場でしなければいけない事をす
るために今度こそきっぱり別れなければと思
っていたのに、彼は易々と高い塀を乗り越え
てユミアの側に居ようとする。
建前や身分の差なんて少しも考えていない。
アウスレッドはただ自分の心に忠実なのだ。
ユミアは深いため息をついて、アウスレッド
が目を覚ましたら少しでも食べてもらえる様
に食べやすくて暖かいスープを作ろうとキッ
チンに向かった。
医者が来て風邪だろうと言って熱さましと、
風邪薬を置いて行ってくれた。
ユミアは熱さましを水に溶かして口移しで飲
ませた。風邪薬は起きてから何かを食べた後
に飲ませなさいと、医者が言っていたので、
とにかく額や脇を冷たい布を当てて体を冷や
した。
布はすぐに熱で温かくなってしまう。よほど
熱が高いのだろう。
ユミアはサリーヌに公爵邸まで借りた服や靴
と宝石を返しに行ってもらった。
そしてアウスレッドが高い熱を出しているの
でユミアの所で養生している事を伝えてもら
った。
公爵家からアウスレッドの夜着や着替え等を
サリーヌは預かってきてくれた。
メアリーヌ様はユミアの所にいるなら安心ね
と言って笑っていたとサリーヌから聞いて、
どこまでもユミアを信用してくれる優しいメ
アリーヌ様にありがたくて涙が出た。



