僕の愛しい泥棒娘

「2ケ月ほど先に我が国の建国祭があります
国王の即位もちょうど20年になりますので
20年の即位と建国祭を祝って、催し物の目
玉にするんですよ。演習より試合の方がいい
でしょう。騎士団団長や副団長、各班長など
猛者を揃えてください。団体戦にします。各
国12名でどうです。セオドア国にもお誘いを
かけます。3国で争うという事です。セオド
ア国は少し手強いですよ。1番になった国に
は一番負けた国に願いを一つ叶えてもらえる
という事。それが勝った褒美です。もちろん
優勝した国の騎士達全員には国王から褒美が
贈られると言うのはどうですか?」

「我が国が一番になるのは間違いないが、そ
れぞれどんな願い事をするのか知っておいた
方が良いのでは?その場で突然とんでもない
事を言われる可能性もあるだろう」

と総長が思案顔で言う

「もちろんです。バンダイナム国の主張は我
が国に対しては鉱山の利権をでしょうからね
1番になってもらうのは決定事項ですよ。
それでないとこの試合の意味がありませんか
らね。そしてその願い事はそれぞれの国に対
して予め予告しておいてもらいます。それに
対して各国に了承を取らなければなりません
からね。総長、騎士団は責任重大ですよ」

「なるほど、任しておけ。完全勝利を見せて
やるわい。だがアウスレッドの頭はどうなっ
てるんだ。そんな事をよく思い付くもんだ