そんなわけで翌朝は7時に飛び起きてお風呂に入ってから朝食を済ませてレッツゴー! 横浜まで行きますよーーーー。
ミナトミライとか見たい所はたーーーーーーーっくさん有るけどまずは会議を無事に終わらせないとねえ。
 電車の中でも資料をペラペラと捲りながら考えを巡らせるんです。 日本全国、悩んでることは同じ。
収入は少ないのに税金は高くて利用者は多いのにボランティアは減る一方。 AI化は考えてるけど反対が多くて、、、。
 おまけにたっくさんのリクエストをくれる人も居て仕事は増えるばかり。 でも土日の休みには変えられなくて、、、。
でもさあ、私たちって何で日曜月曜が休みなんだろう? 変よね。
勤めてからずっと不思議だったんだけど変えられないわよねえ。 長年の慣習だから。
 キョロキョロしながら横浜に来ました。 ここからはタクシーをぶっ飛ばしまーーーす。 金掛かるなあ。
現実的なことを悩みながら点字図書館に着きました。 ああ疲れた。
 図書館に入ると館長の江島陽子さんが出迎えてくれました。 「ようこそ。 お待ちしてました。」
「こちらはいつも賑やかですねえ。」 「そうかなあ? これでもだいぶ静かになったのよ。」
「うちなんてもっと静かですよ。 事務室に居るみたい。」 「そう? 昔はもっとうるさかったわ。」
 二人で奥の部屋に入りましてコーヒーを飲みながら世間話をしております。 隣が東京だとやっぱり違うなあ。
図書館の前をアメリカ人が歩いて行ったとか中国人が何やらやらかして捕まったとかベトナム人が騒いでたとか、、、。
私にはてんで付いていけないわ。 やっぱり田舎が一番よねえ。
 函館はそれでもまだまだ開けてるほうかもなあ。 でも小樽のほうが有名だったりして。
富良野みたいに町全体が有名かって言われたらそうでもないし、札幌みたいに街がしっかりしてるかって言うとそうでもない。
大きな町でもなく小さな町でもない。 発展してるかって言うとそうでもないし、寂れてるかって言うとそうでもない。
いわゆるどっちつかずで良くも悪くもない町って感じね。 中途半端だなあ。
 田舎でもなく都会でもなく、これからどうしたいのか分からない微妙な町。 それが函館。
そんな函館に生まれて45年。 よくぞここまで生きてきました。
 静かな静かな部屋でボーっとしていると寝てしまいそう。 それでなんとか目を覚まして図書館内の散歩を始めました。 ボランティアさん専用の部屋が在りますねえ。
うちは狭いからそんなの無いんだけどさ、、、。 点訳の講習をしているのか、声が聞こえます。
 その横は点訳された本が整理されている部屋ですね。 うわ、広いなあ。
うちの倍は軽く越えてるかも? たくさん有るんだろうなあ。
 職員さんも忙しそう。 うちじゃあ世間話してる人も居るのに、、、。
グルリと回って戻ってきました。 本を借りに来た人が居るようです。
かと思えばおっきな袋に本を入れている人が居ます。 これから発送するんだな。
 そこへ郵便局員がやってきました。 たくさんの荷物を抱えてますねえ。
「こんにちは。 郵便局です。」 「ああ、ご苦労様です。」
「荷物を置いておきますね。」 カウンターの上には山のような録音図書の封筒が、、、。
これ、ぜーーーーーーーーーんぶ無料なんです。 郵便局の計らいでそうなってます。
 昔はね、cdや本を一つずつ封筒に押し込んで発送してたんですけど、今はsdカードが有るから録音図書はsdにまとめて発送します。
20枚のcdを山のように送るよりは1枚のsdにまとめて送ったほうがいいでしょう? 配達員もだいぶ楽になったはずよ。
点字の本でもさあ、5冊6冊をまとめて送るととんでもない重さになるもんねえ。
 いろいろ考えながらジュースを飲んでいたら3時を過ぎました。 いよいよ会議です。
テーマはここでも「点訳音訳のボランティアをどうやって増やしていくか?」。 悩んでることは皆同じ。
 ああでもこうでもってアイディアはたくさん出るんだけど果たして実効性が有るかどうか、、、? 悩み処よねえ。
半年くらいは実験的に様子を見ることにして1年後に改めて話し合うことになりました。 トントン。
 終わったのは6時過ぎ。 お腹空いたなあ。
図書館を出ようとしたら馴染みになった井川康代さんが追い掛けてきた。 「なあに?」
「これからさあ、みんなで食事に行くんだけど行きませんか?」 「食事?」
「そうそう。 中華街に行くの。」 「じゃあ行くわ。」
願ったり叶ったりで中華街へレッツゴー! 久しぶりだなあ。
 その頃、函館の図書館では、、、? 「何とか準備できたから明日には発送できそうね。」
「でも多いなあ。 これだけほんとに聞いてるのかな?」 「聞いてるからリクエストしてくるんじゃないの?」
「マニアかもよ。」 「マニアでもいいじゃない。 使ってくれるんだから。」
「それはそうだけどさあ、リクエスト多過ぎるわよ。」 「そのうちに減るから大丈夫。」
紀子さんたちがsdを揃えながら話し込んでます。 他の職員は帰ってしまった後のようです。
図書館はシーンと静まり返っています。 お化けでも出そうな、、、。
 函館駅から少し行ったところに在る図書館ですが、夜ともなればそりゃあお化けが出るんじゃないかって思うくらいに静かなんですよ。 もうちっと賑やかな所に在ればいいのになあ。
まあそれでも総合福祉センターの片隅だからまだいいかも。 センターには他にも人が集まってるから。
 晶子さんはというと数人で連れ立って中華街にやってきました。 中華街というだけ有って中華料理の匂いが、、、。
「すごいなあ。 いつ来ても中華街はすごいなあ。」 「そう? 私たちからすれば(こんなもんか)って感じだけど、、、。」
「いいじゃない。 函館にはこんな町は無いんだから。」 「函館だって美味しい店は有るでしょう?」
「どうだろうなあ? あんまり食べには出ないから分かんない。」 そう言いながら3人が向かったのは?
 周富徳も愛したという?らしいお店。 まあいいかって感じで選んで飛び込みました。
マーボー豆腐とかホイコーローとか取り敢えず中華っぽい物を頼んで紹興酒を舐めながら食べてます。 「効くなあ、この味。」
中華といえば辛味。 晶子さんは汗を拭きながら食べるのに懸命です。
 食べ終わった頃には下着まで汗だくになってしまいました。 (今夜は洗濯しなきゃ、、、。)
知り合いと別れてホテルに戻った晶子さんは部屋に入るなり着替えを済ませてコインランドリーに猛ダッシューーーー。 満腹なのも忘れて往復したからかドッと疲れてしまいました。
 さあさあ翌日は名古屋に行くんですよ。 大変だなあ。
横浜駅から新幹線に乗りまして名古屋へ直行しまーーーす。 ブルーライトじゃなかったわーーーー。
 富士山を愛でながらお菓子をポリポリ。 コーヒーも飲んで眠気が吹っ飛んでしまいました。 やっちゃったかも?
名古屋はこれまた大都会ですわ。 さすがは徳川さん。
違ったっけ? まあいいか。
 駅を出ると電車を乗り換えて図書館の傍に下りましょう。 ああ疲れた。
そういえば函館を出てからダーリンには電話一つしてなかったわねえ。 寂しがってるかなあ?
不倫するほどいい男でもないんだけどまあいいか。
 図書館に着くと静かな部屋に入らせてもらって資料の確認をしております。 山石さんがお茶を持ってきてくれました。
「晶子さんも大変ねえ。」 「そうなのよ。 今日はこれで四か所目。」
「え? そんなに回ってる?」 「うん。 岩手と東京と横浜で名古屋だから。」
「キャリアウーマンねえ。 すごいわーーーー。」 「すごくないわよ。 言われたから回ってるだけ。」
「私なら頭が回るわ。」 「そうかもね。」
まだまだお昼。 会議までには時間が有ります。
 山石さんと一緒に近くの食堂街へ出掛けることにしました。