「七緒さん。」 「あ、はい。」 先生の話しを聞かず、彼に見とれていたら名前を呼ばれドキっとする。 「隣の席、葉月だから色々と教えてあげてね。」 「分かりました。」 葉月君が隣の席に座るのを見て声を掛けた。 「私、七緒 愛海(ナマミ)宜しくね。」 「あぁ…」 笑顔で挨拶すると、葉月君は一瞬だけ私を見て、視線を前に戻した。 (人見知りなのかな?でもとても、寂しい目をしてたなぁ…)