「酷いすぎるよ…。」 私は、涙が止まらず、琉珂の胸に顔を埋めた。 「でもね…処刑されたけれど死んだのは、人間としてのキリストなんだ。」 「えっ…?」 「処刑された後、キリストは神として、生まれ変わったんだよ。」 「そんな…ありえないよ。」 「でも、実際にあったから今でも言い伝えられてるんだよ。」 「そうだね、不思議…。」 絵を見つめてながら、言うと琉珂は、私の手を引き中央のキリスト像の前に連れて来た。