自室での謹慎は、ひたすらにストレスが募るばかりの日々だった。
高価な花瓶やティーカップを何個割ったところで、このイライラは治らない。
何か、誰か。この気持ちをどうにかするには―――。
「……そうだ」
手取り早く、誰かと寝てしまえばいい。
でもこの大きな心の傷を癒すには、いつもみたいにそれなりに顔が良いだけじゃダメ。
ちゃーんと、とびっきり顔のいい男じゃないと。
―――それならちょうどいいのがいるじゃない。
そうして辿り着いた、フォーゲルの王子・ラースの部屋の前。
「だーかーら、早くここを開けなさいよ!」
しかしルーシーは今、部屋の前にいる見張りに行く手を阻まれていた。
中に入れろと訴えるが、先ほどから見張りは許可がないと通すことはできないの一点張りだ。
ただでさえイライラしているっていうのに。
ルーシーの苛立ちはピークに達する。
「私を一体誰だと思ってんの?
アンタ如きが逆らっていいわけないでしょ!?」
どいつもこいつも、私より格下の分際で逆らいやがって。
「アンタなんか、私の一存でどうとでもできるんだからね?」
脅しをかけるようにそう言えば、見張りがグッと怯んだような顔をする。
「ほら、さっさと中に入れなさいよ……」
ルーシーが畳み掛けようとしたところで、中から扉が開かれた。
「騒がしいけど、どうしたの?」
部屋の外での騒ぎに気づいたラースが、自ら部屋を出てきたのだ。
ラッキー。ルーシーは心の中でほくそ笑む。
「あ、あの……突然ごめんなさい。
ラース様にお話したいことがあって……お部屋に入れてもらえませんか?」
そう上目遣いに尋ねれば。
僅かな逡巡の後、ラースが頷いた。
「どうぞ」
高価な花瓶やティーカップを何個割ったところで、このイライラは治らない。
何か、誰か。この気持ちをどうにかするには―――。
「……そうだ」
手取り早く、誰かと寝てしまえばいい。
でもこの大きな心の傷を癒すには、いつもみたいにそれなりに顔が良いだけじゃダメ。
ちゃーんと、とびっきり顔のいい男じゃないと。
―――それならちょうどいいのがいるじゃない。
そうして辿り着いた、フォーゲルの王子・ラースの部屋の前。
「だーかーら、早くここを開けなさいよ!」
しかしルーシーは今、部屋の前にいる見張りに行く手を阻まれていた。
中に入れろと訴えるが、先ほどから見張りは許可がないと通すことはできないの一点張りだ。
ただでさえイライラしているっていうのに。
ルーシーの苛立ちはピークに達する。
「私を一体誰だと思ってんの?
アンタ如きが逆らっていいわけないでしょ!?」
どいつもこいつも、私より格下の分際で逆らいやがって。
「アンタなんか、私の一存でどうとでもできるんだからね?」
脅しをかけるようにそう言えば、見張りがグッと怯んだような顔をする。
「ほら、さっさと中に入れなさいよ……」
ルーシーが畳み掛けようとしたところで、中から扉が開かれた。
「騒がしいけど、どうしたの?」
部屋の外での騒ぎに気づいたラースが、自ら部屋を出てきたのだ。
ラッキー。ルーシーは心の中でほくそ笑む。
「あ、あの……突然ごめんなさい。
ラース様にお話したいことがあって……お部屋に入れてもらえませんか?」
そう上目遣いに尋ねれば。
僅かな逡巡の後、ラースが頷いた。
「どうぞ」

