侍女長の宣言通り、カノンの働き方は変わった。
アリサとユウミはルーシーの付き人としての仕事のみを与えられるようになったことで
カノンに仕事を押し付けることはなくなった。
そして本来、アリサとユウミがやるべきだった仕事は侍女長の采配によって上手く振り分けられて、誰かが過剰に背負うことがないようになった。
カノンは、ニアとペアのような形で仕事をすることが増えた。
「……貸して」
カノンが細腕で抱え込もうとした荷物を、ニアが横からひょいと持ち上げる。
“ありがとう“口パクでそう伝えるカノン。
「別に、このくらい……」
ニアからは、最初の時のような敵対心を感じなくなっていた。
言い方はぶっきらぼうだけど、ニアが本当は優しい竜人なのだとカノンは知った。
「あら、アンタたちも休憩?」
「ここ空いてるからおいでよ」
ニアと共に食堂へ昼食をとりに向かえば、先にいた竜人侍女たちが気さくに声をかけてくる。
「……ん、ありがと」
カノンも軽く会釈をしてから、ニアに続いて席についた。
今のカノンには、所定の休憩時間が与えられている。
その間に昼食をとり、しっかり身体を休めて午後からの仕事に備えるようにとは侍女長直々の言明だ。
いつもの癖でつい仕事を続行しそうになるけれど、そんな時はニアが声をかけてくれた。
だから今のカノンは毎日きちんと休憩を取っている。
アリサとユウミはルーシーの付き人としての仕事のみを与えられるようになったことで
カノンに仕事を押し付けることはなくなった。
そして本来、アリサとユウミがやるべきだった仕事は侍女長の采配によって上手く振り分けられて、誰かが過剰に背負うことがないようになった。
カノンは、ニアとペアのような形で仕事をすることが増えた。
「……貸して」
カノンが細腕で抱え込もうとした荷物を、ニアが横からひょいと持ち上げる。
“ありがとう“口パクでそう伝えるカノン。
「別に、このくらい……」
ニアからは、最初の時のような敵対心を感じなくなっていた。
言い方はぶっきらぼうだけど、ニアが本当は優しい竜人なのだとカノンは知った。
「あら、アンタたちも休憩?」
「ここ空いてるからおいでよ」
ニアと共に食堂へ昼食をとりに向かえば、先にいた竜人侍女たちが気さくに声をかけてくる。
「……ん、ありがと」
カノンも軽く会釈をしてから、ニアに続いて席についた。
今のカノンには、所定の休憩時間が与えられている。
その間に昼食をとり、しっかり身体を休めて午後からの仕事に備えるようにとは侍女長直々の言明だ。
いつもの癖でつい仕事を続行しそうになるけれど、そんな時はニアが声をかけてくれた。
だから今のカノンは毎日きちんと休憩を取っている。

