「どうしてあの子が選ばれたの?」
儀式終了後、皆が口々にカノンを見ながら囁き合った。
「どうせ何の役にも立たないのに」
理由なんて、カノンが一番知りたかった。
だって誰よりもカノンのことを嫌っているのが、ルーシーであるはずだから。
困惑するカノンの元に、取り巻きを引き連れたルーシーがやって来た。
「よろしくね、カノン」
ルーシーはそう、にこやかに言う。
そして愕然としたままのカノンの耳元で、嬉しそうに囁いた。
「あなたはこれからも“恥晒し“のまま、私が幸せになるところを指咥えて見続ける人生を送るのよ」
儀式終了後、皆が口々にカノンを見ながら囁き合った。
「どうせ何の役にも立たないのに」
理由なんて、カノンが一番知りたかった。
だって誰よりもカノンのことを嫌っているのが、ルーシーであるはずだから。
困惑するカノンの元に、取り巻きを引き連れたルーシーがやって来た。
「よろしくね、カノン」
ルーシーはそう、にこやかに言う。
そして愕然としたままのカノンの耳元で、嬉しそうに囁いた。
「あなたはこれからも“恥晒し“のまま、私が幸せになるところを指咥えて見続ける人生を送るのよ」

