「あんたが歌ったせいで、あんたの両親は死んだの。
チヤホヤされて随分いい気になってたみたいだけどさぁ、笑っちゃうよねぇ。
だって大切な人を殺すなんて、とんだ呪いの歌じゃない!!」
嘲りに満ちた、ルーシーの笑い声が響き渡る。
私のせいで、お父さんとお母さんが死んだ。
カノンの脳裏に、あの時の両親の無惨な姿が蘇る。
呼吸ができない。喘ぐように喉から細い空気が漏れて、喉を抑えた。
そんなカノンの耳元で、ルーシーは囁く。
「ねえ、それでもまだ“両親は自分が歌うことを望んでくれる“なんて言える?」
私が歌わなければ、お父さんとお母さんは死なずにすんだのに。
「今度はその声で、誰を殺すの?」
悲鳴はもう、声にならなかった。
―――そうして、カノンは声を失った。
チヤホヤされて随分いい気になってたみたいだけどさぁ、笑っちゃうよねぇ。
だって大切な人を殺すなんて、とんだ呪いの歌じゃない!!」
嘲りに満ちた、ルーシーの笑い声が響き渡る。
私のせいで、お父さんとお母さんが死んだ。
カノンの脳裏に、あの時の両親の無惨な姿が蘇る。
呼吸ができない。喘ぐように喉から細い空気が漏れて、喉を抑えた。
そんなカノンの耳元で、ルーシーは囁く。
「ねえ、それでもまだ“両親は自分が歌うことを望んでくれる“なんて言える?」
私が歌わなければ、お父さんとお母さんは死なずにすんだのに。
「今度はその声で、誰を殺すの?」
悲鳴はもう、声にならなかった。
―――そうして、カノンは声を失った。

