アリサとユウミが自室にやってきたのは、契約書にサインを終え、歌姫認定の儀の日取りが決まるのを待ち侘びていた頃だった。
恐る恐るといった調子で顔を覗かせた2人は、侍女であった時よりもすす汚れた格好をしていて。
ルーシーにとっては、すっかり忘れていたような存在だった。
ルーシーは不快感を隠すことなく口を開いた。
「……何?
役立たず共が、今更一体何しにきたわけ?
まさか、また侍女に戻りたいとか何とか言いにきたんじゃないでしょうね」
ルーシーに「役立たず」と言われた2人は一瞬顔を歪ませるが、すぐに媚を売るようにヘラリと笑ってみせる。
「ち、違いますよぉ。
今日は、ルーシー様に知らせしたいことがあるんです」
「知らせたいこと……?」
「はい。これは絶対、お知らせした方がいいと思って」
コクコクと頷くアリサとユウミ。
「実は私たち、見ちゃったんです」
「だから、見たって何をよ?」
まどろっこしい言い方にイラッとして、語気を荒げるルーシー。
しかし次の言葉に、目を見開いた。
「実は―――……」
恐る恐るといった調子で顔を覗かせた2人は、侍女であった時よりもすす汚れた格好をしていて。
ルーシーにとっては、すっかり忘れていたような存在だった。
ルーシーは不快感を隠すことなく口を開いた。
「……何?
役立たず共が、今更一体何しにきたわけ?
まさか、また侍女に戻りたいとか何とか言いにきたんじゃないでしょうね」
ルーシーに「役立たず」と言われた2人は一瞬顔を歪ませるが、すぐに媚を売るようにヘラリと笑ってみせる。
「ち、違いますよぉ。
今日は、ルーシー様に知らせしたいことがあるんです」
「知らせたいこと……?」
「はい。これは絶対、お知らせした方がいいと思って」
コクコクと頷くアリサとユウミ。
「実は私たち、見ちゃったんです」
「だから、見たって何をよ?」
まどろっこしい言い方にイラッとして、語気を荒げるルーシー。
しかし次の言葉に、目を見開いた。
「実は―――……」

