島国の廃墟に、風だけが吹き抜ける。かつては色鮮やかな鳥が飛び、豊かな緑が息づいていたこの地は、今や灰と瓦礫の荒野だ。海は静まり、生命の気配は途絶えた。島に残るただ一人の人間、八島は、岩に座り、死に絶えた海を見つめる。白い髪が風に揺れ、白色の瞳はかつての輝きを失っていた。
彼はかつて天真爛漫で、半楽観主義者だった。お洒落を愛し、仲間と笑い合い、最愛の彼女と未来を夢見た上級保安官だった。だが、すべてが変わった。あの日、ダズとキラが現れ、島国を滅ぼし、仲間を、彼女を、すべてを奪った。八島の心は180度ねじ曲がり、今の彼はズボラでガサツ、悲観的で狡猾な男へと変わり果てていた。
ダズ、島を灰に変え、彼女を殺した異形の悪神。キラ、動植物の命を吸い尽くしたもう一人の異形の悪神。二人の存在が、八島の人生を破壊した。彼は拳を握り、立ち上がる。復讐の炎が、彼を突き動かす。