キキーッ

「瑠唯!危ない!」

顔を上げるとトラックがこちらに突っ込んできていた。

もう避けられない、そう思って痛みを覚悟した。

だけど、痛みは襲って来なかった。

血が出てる?
でも痛くない…。

…綾香?
綾香はぐったりしたまま動かない。

「綾香!大丈夫か!おい!」

きゅ、救急車!
急いでスマホを取り出し、救急に連絡する。



しばらくして、救急車が到着した。
ただ呆然とする俺をよそに綾香は救急隊に運ばれていく。