〇朝・登校中・住宅地・雪は降っていないが微かに積もってる

おはようございます!今世界一幸せを噛みしめているJKこと佐々木恋桃です♡
この度、大大大好きな筒井斗愛くんをお付き合いすることになりました!!
とはいえ距離感的にはそんなに変わらないのでは?と思っていました。
もうデートはしましたし、毎日一緒に登下校していますし、見かけるたびに声をかけていますし。
手だっていつも繋いでますし、抱きしめられましたし、それに、き、き、キス、だって・・・・!!※思い出して顔赤くなる
あぁダメです。
思い出しただけでどうにかなってしまいそうです。
↑恋桃、モノローグ

恋桃、角を曲がる。そこには斗愛の姿が。

恋桃「えっ斗愛くん!?」
斗愛「おはよう、恋桃」←柔らかい笑顔
恋桃「おはようございます!なんでいつもより早いんですか!?」

恋桃(いつもなら恋桃が先に来て待ち伏せしてるのに・・・!!)

斗愛「少しでも早く恋桃に会いたかったから」←こてんと首を傾けて言いながらするりと恋桃と手を繋ぐ

恋桃、ひゃあああと悶える。
どちらともなく登校し始める。

恋桃(と、斗愛くんが積極的です!付き合ったら変わる人がいることは知ってましたが、まさか斗愛くんが甘々になるとは・・・!!)

斗愛「はは、朝から顔真っ赤」
恋桃「斗愛くんのせいですからね!?」
斗愛「知ってるよ」←嬉しそう
斗愛(ほんと可愛い・・・)

恋桃、ううっと斗愛の顔の良さにやられたあと、気を取り直すようにジッと斗愛を見つめる。

恋桃「それより斗愛くん、クリスマスの日模試ですよね?それが終わったらデート行きませんか!?」←キラキラした目で
斗愛「うん。行こう」←幸せそうにきゅ、と握る手の力を強めながら


〇クリスマス当日
模試終わりなので恋桃も斗愛も制服にマフラー

恋桃「お待たせしました!」

恋桃の髪はいつもより低めに結んだツインテールで、編み込みしたりくるくる巻いたりしている。クリスマスのための髪型。

斗愛「あれ、朝と髪型変わってる。どうしたの?」←毛先に触れながら答えがわかりきってるのに聞く
恋桃「斗愛くんとのデートなので張り切っちゃいました!どうです?かわいいでしょう?」
斗愛「うん。すっごくかわいいよ。誰にも見せたくないくらいにね」←毛先を持ち上げて恋桃の顔を覗き込む

恋桃(わああああああああああ)

いっぱいいっぱいになる恋桃をにっこりと見つめる斗愛。

恋桃(うう、き、気を取り直して!デート開始です!!)


〇映画館を匂わせる描写
〇洋風なレストラン(ドリアが有名)(モデルは神戸元町ドリア様)

恋桃がソファ、斗愛が椅子に向かい合って座っている。

斗愛「お水取ってくるね」←グラスをふたつ持って立ち上がる
恋桃「ありがとうございます・・・!」

斗愛を見送ったあと恋桃がはぁと机に伏せる。

恋桃(なんで、映画デートのリベンジをしようなんて思ったんでしょう・・・)←落ち込み気味

観たのは今話題になっている大人の恋愛映画。事前に気まずくなるようなシーンは特にないと調べて行ったのでそこは問題なかったが、内容が環境の変化により一緒にいられる時間がだんだんとれなくなりこれじゃあ付き合ってる意味がない、お互いを無意味に拘束してるだけと最後には綺麗に別れるというもので、自分たちもそうなったらと少し不安になってしまった。
斗愛が映画の内容に深く触れないのでより不安になる。
↑こんな内容をざっくり説明

恋桃(斗愛くん・・・)

斗愛「ただいま」←コツ、とコップを置く
恋桃「あ、おかえりなさい!お水ありがとうございます!」
斗愛「・・・。そのおかえりって響きいいね」←含みのある笑顔
恋桃「んなっ!気を抜けばすぐそうやって・・・!」←からかわれたと思って顔赤くなる

斗愛、笑う。人知り笑ったあとジッと恋桃を見た。

斗愛「恋桃」
恋桃「はい?」
斗愛「あっち向いてホイ」
恋桃「へっ!?」←咄嗟に下を向く
斗愛「ストップ。ちょっと動かないでね」
恋桃「?」←言われるがまま

首に冷たいものがあたり、下を見ると小さなりぼんのついたネックレスがかけられていた。リボンの片側に淡いピンクの宝石がはめられている。

恋桃「ネックレス・・・?」
斗愛「そう。クリスマスプレゼント」「食後の方がいいのかなって思ってたけど、早く渡した方がそれつけてる姿長く見れるでしょ?」←頬杖をついて愉悦を感じられるように目を細めながら
恋桃「ありがとうございます。デザインと〜ってもかわいいです!毎日つけますね!!」
斗愛「うん。似合っててよかった」←満足そうに笑う
恋桃「じゃあ恋桃のプレゼントも今渡しますね!」

スクールバッグをがさごそしてじゃーんとプレゼント袋取り出して渡す。

恋桃「開けてみてください!」
斗愛「うん。これは――」←開けながら、中身を見ると目を丸くする。出てきたのは紺色のカーディガン
恋桃「カーディガンです!手編みしてみました!!」

恋桃「本当はマフラー作ろうって思ってたんですけどすでに持ってるみたいなんで思い切って作っちゃいました!どうです?力作でしょう??」←ふふん、と自信ありげに
斗愛「ありがとう。すごく嬉しいよ」←大事にぎゅっと抱きしめながら

恋桃「学校から帰ったあと家で何を着るか悩みませんか?そのままで過ごすのもあれだしいちいち部屋着に着替えるのも洗濯物が増えるしって。そういうときはワイシャツにこれを着て過ごしてください!温かいし楽でいいですよ!!」←熱弁
斗愛「うん。毎日これ着て恋桃のこと考えるね」←本当に幸せそうな顔を浮かべる
恋桃「! ・・・へへ」←ひかえめに照れる


〇ディナー後・夜・イルミネーションが綺麗な通り

恋桃「わぁ綺麗ですね〜♡」←嬉しそうに見ながら
斗愛「そうだね。あっちにクリスマスツリーがあるみたい。行こっか」
恋桃「はい!」

恋桃(――あ)
斗愛に手をひかれながらふとさっき見た映画でもクリスマスデートでイルミネーションを観に行っていたことを思い出す恋桃。

恋桃(恋桃たちはあの映画のふたりよりも仲良しです。でも――)←俯く

恋桃(斗愛くんは来年受験生。当然一緒にいられる時間は減るでしょう。大学生になったら、もっと・・・。お互い好きでも一緒にいられなくなることだってある。そんなこと恋桃だってわかってます。でも、恋桃は斗愛くんと別れたくないです。付き合う前はこんなこと考えたこともありませんでした。あの頃はただひたすら気持ちを伝えるだけでしたから。斗愛くんはあの映画を観て何を思ったんでしょうか――)←不安になりながら

斗愛「恋桃」←クリスマスツリーの前で立ち止まる
恋桃「っは、はい」←急いで顔を上げる
斗愛「どうしたの?さっきから時々暗い顔になるけど・・・」←心配そうに

斗愛「寒いから?それとも――さっきの映画のせい?」

斗愛に言い当てられた恋桃は少し目線を下げながらこくんと頷いた。

斗愛「あのふたりは確かお互い忙しくなって一緒にいる時間とれなくなって別れたんだよね?」
恋桃「はい・・・」
斗愛「悪いけど、俺はそうさせないよ」
恋桃「え?」←顔を上げて斗愛を見る
斗愛「どんなに忙しくたって、恋桃に迷惑がられたって会いに行く。恋桃に会えないなんて耐えられるわけない。今だって会えない時間が寂しくて寂しくてすぐに会いたくなるのに」←切なそうな顔

斗愛「俺は恋桃と別れないよ。絶対に」←恋桃を強く抱きしめる
斗愛「なにがあっても」←はっきりと言い切る
恋桃「斗愛くん・・・」←泣きそう

斗愛「ねぇ、恋桃。ネックレスを贈る意味って知ってる?」
恋桃「意味、ですか?」
斗愛「『あなたを独占したい』『束縛したい』『ずっと一緒にいたい』だよ」←恋桃のネックレスをするりと触りながら、独占欲が滲んだ目を恋桃に向ける

恋桃、斗愛に見惚れる。

斗愛「プレゼントにさえこんな意味を込める俺が恋桃と別れるなんてありえないでしょ。これで少しは安心してくれた?」
恋桃「はい。へへ、斗愛くんの愛ってやっぱりちょっと重たくて、安心します」
斗愛「そう?じゃあこのまま家においで。一緒に暮らそう。もう外に出られなくなるかもだけど」←調子に乗る
恋桃「まだそういうのは早いと思います!(?)」
斗愛「まだってなに」←恋桃のテンパった姿を見てあははと笑う

斗愛「やっぱり恋桃はかわいいね。ほんと、愛おしい」

たまらないといった様子で斗愛が恋桃のおでこにキスする。

斗愛「すっかり冷えちゃってるね。今日はもう帰ろっか」←手を擦り
恋桃「は、はい・・・」←斗愛にキスされ放心状態

手を引かれ始めたところでハッとして
恋桃(なんで唇じゃないんですか!?!?!?)
と心の中で叫ぶ