「これはね、空の色なの」

 そう言われてエマは思わず、広がる青空と、ジュエルの色をみくらべます。
 なるほどたしかにそっくりな色でした。

「まだまだ、たくさんの色をあつめなくっちゃいけないの」

 ジュエルを空へとかざしながら、シュシュが言います。

「それ、わたしもてつだってもいい? わたしね、ドレスとか、かわいいものとか、きれいなものがだいすきなの。だから……」

 ドキドキしながら口にしたエマのことばに、シュシュがぱっと明るい笑顔を見せました。

「エマ! てつだってくれるのね! うれしい!」

 シュシュはエマの手をぎゅっと握ります。

「よろしくね」
「こちらこそ、よろしく」

 エマはシュシュといっしょに『色あつめ』をすることになりました!

「じゃあ、さっそくつぎの色をあつめにいきましょう! エマ、ほうきにのって」

 エマは、シュシュのほうきのうしろにのりました。

「さあ、いくわよ!」

 ほうきはふわりと空へ浮かび上がります。

「わあっ!」

 空を飛ぶなんてはじめてです。
 エマの住む町が、どんどん遠ざかって小さくなっていきます。

「つぎはようせいの森へいくわ」

 くものあいだをすり抜けるように飛びながら、シュシュが言います。

 ようせいの住む森とはどんな場所でしょう?
 そこでどんな色をあつめるのでしょう?

 エマはとてもワクワクしています。

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 (めいろ)
 空のめいろを通って、ようせいの森へ向かってね。
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