壁の中の彼氏

「あの大学生たちは保育科に通っているの。いずれ保育士になる人たちだよ」
 友惠に教えてもらいながら奥のスペースへ向かう。
 そこには古い新聞が山となって置かれていた。
その膨大か数に頭がクラクラしてしまう。
「まさか、この新聞の中から調べるんじゃないよね?」
「ちゃんと年代別になってるから大丈夫だよ。十年前ってことは、この棚だから」
 そう言われても棚一面にぎっしりと新聞が詰め込まれていて、少しでも棚からぬけば雪崩を起こしてしまいそうだ。
「飯島明人って人が行方不明になったのは十年前の十月だっけ? それならここ」
 あらゆる新聞の一月分ということでやっぱりかなりの量がある。