壁の中の彼氏

 そう思い直したのかもしれない。
 アミが交通事故で死んだと知らせが来たのは、その翌日のことだった。

☆☆☆

「石松さんは道路を歩いていて車に轢かれたそうです」
 担任が沈痛な面持ちでアミに起こった事故について説明している。
 アミは信号機のない大通りを渡ろうとしていて、走ってきた車に跳ねられたらしい。
 けれどその大通りはすぐ近くに横断歩道があった。
 それなのになぜなにもない場所を渡っていたのかは不明だと言う。
「私のせいかも……」
 図書室のベランダで膝を抱えて座り込み、亜美が小さく呟いた。
「なに言ってるの? そんなわけないじゃん」
 隣で友惠が怒ったように言う。