覚悟を決めた夏、あの空の向こうに



 などと思いながら歩いて移動してるうちに、船着き場の大きな港へついた。

 数日前、東京からフェリーに乗り船から下りた場所だ。


 大きな港の船着き場は、かたいコンクリートでできている。

 海面から地上まで高さがあって、海に落ちると上がってくることは大人でも不可能だろう。

 私は船着き場の端ギリギリに立ち、そっと海面を覗き見てるいと……



「おちるんじゃねーぞっ!」



 大きな声に驚いて顔を引きつらせたまま振り返ったら、そこに賢斗くんがいた。

 すぐ隣にいた真央も、口もとを押さえて笑いをこらえてる。



「ビックリさせないでよ……」


「いや、真剣な顔で海面を見つめてるから、飛び込むかと思ってよ」


「そんなこと、するはずないでしょ!」



 でも、あまり見つめ続けてると吸い込まれるような感覚になってしまう。

逆に注意されて良かったのかも知れない。


 そういえば、いやなことを思い出してしまう。


「は~あ、船から下りてすぐ、先生につかまったの思い出しちゃった……」


 私が溜め息まじりで呟やいた言葉を聞いて、真央が渋い表情をしてる。


「あっ、ごめんね真央。電話で生徒会の先生から、すごく嫌味とか言われたんだってね」



「……」