覚悟を決めた夏、あの空の向こうに



 真央はたぶん、この盆踊り会場にいたとしても、私たちに気をつかって近づかないだろう。

 でも、相手は律子さんだ。


「ちょっと、やな予感がするぜ」


「そうね、さわらぬ神に祟りなしっていうから」


 私と賢斗くんは視線を合わせ、お互いに頷きあう。

 そして、律子さんの前を静かに素通りしようと決めた。



 一一その時!



 大きな花火が空に打ちあがった!



 島中に鳴り響く大きな音。

 私も驚いて、思わず「キャッ」と声をあげてしまう。



「たまやーっ!」



 おとなしく寝ていた律子さんが、目を覚まして声を張り上げた。


「チッ!タイミング悪っ!」



 舌打ちをした賢斗くんが、渋い表情を見せている。