覚悟を決めた夏、あの空の向こうに



 返答に困る私を見つめる中年女性。

 二人そろって驚きながら、おおきな声で口を開いた。



「ええっ!真央ちゃんが、しゃべった!」



 私は、驚く女性を見つめて首を横に傾げる。

 そして、二人でコソコソと話し始めたけど会話は私に聞こえていた。


「ちょっとちょっと、ちがうわよ奥さん。真央ちゃんは髪の毛先が肩にかかるくらいの長さじゃなかった?」


「それもそうね。こちらのお嬢さん、髪が長くて大人っぽいから東京の子よ」


「だって、言葉を話すじゃない……」


「そうよ、しゃべったわね……」



 目の前で陰口を話ながら、私の顔をチラチラと横目で見てくる。



「ごめんなさいね、知ってる子に似てたから」


「そうなんですか……」