覚悟を決めた夏、あの空の向こうに



 賢斗くんの親は、たしか漁師のはず。

 まわりの子たちも、船に乗って近海で魚をとって生活してる親ばかり。


 外で遊んでるだけでなく、海での遊泳も日常茶飯事だ。

 泳ぎは得意なはずで、真央も海で溺れた時はこの子たちに助けられたはず。


「あっ、だからなのかな……」


 感謝の気持ちを込めて、お父さんは店の商品であるレモネードジュースを自由に飲んでも文句は言わないんだ。

 真央もみんながジュースを美味しそうに飲んでる姿を見ながら、ほほ笑ましく見つめてるだけ。


 命の恩人である彼らに、感謝の気持ちでいっぱいなのだろう。

 東京で生活してた私は、みんなのことを忘れていたのに……



 真央の命を救ってくれてありがとうなんて、いまさら言えないよ。



 私は、切ない気持ちで、胸がぎゅっと締め付けられていた……