覚悟を決めた夏、あの空の向こうに



 声は出なくても、オモチャのラッパで音を出し、律子さんを起こすことができる。


「なるほど、考えたわね」


 眠い目をこすって起き上がり、布団を畳んで私は部屋を出る。

 すると、真央が食卓テーブルを指さして座るように合図してきた。

 律子さんは椅子に座って、眠そうにアクビをしている。


「律子さん、おはよう」


「あっ……おはよう美央さん……」


 眠たいのも無理はない。だって、夜おそい時間帯にもかかわらず海から上がってくるまで私と真央を見守ってくれてたんだから。

 そうだ、朝食の用意ぐらい手伝わないと……



 立ち上がろうとした私の目の前に、真央がお皿を置いた。

 見ると、小笠原シーフードカレー。

 昨夜の残りものだ。


「えっ、これって朝から……」



 私の言葉を聞き入れる様子は無く、律子さんにもカレーの皿が並べられた。



「いただきまーす!」