覚悟を決めた夏、あの空の向こうに



 食事も終わり、テーブルの上においてある食器を真央が片付けようとしていた。

 律子さんと私もすばやく立ち上がって、手伝いはじめる。


「お皿洗いは私にまかせて、真央さんからお風呂に入ってきたら?」


 律子さんの言葉を聞いた真央は、顔を縦にふってうなずき、台所をはなれようとしてる。

 どうやら、妹の真央から順番にお風呂へ入っていくのが、ここの住人のルールみたい。

 そのようすを見て、私は思わず声をかけてしまう。


「真央、まって!」


 歩みを止めて、その場に立ち、振り返って私を見つめてる。


「一緒に入ろうよ、浴槽でお湯に肩までつかって真央とお話するの夢だったんだ」


 目を細め、真央が私をしばらく見つめてる。

 短い時間が流れたあとで、妹は私に背中を向け一人で脱衣所へ行ってしまった。


「えっ、なに?いやなのかな……」


 私たちの会話を笑顔で聞いていたお父さんが、台所に姿を見せる。

 律子さんと私に向け、洗い物が終わったら食卓テーブルに来てほしいいとのこと。



「あのことかな……」



 律子さんは、なにかを知ってるような口ぶりで静かに言った。