覚悟を決めた夏、あの空の向こうに



 片栗粉をつかって調整しながら、トロトロの美味しそうなカレーに仕上げていく。

 冷蔵庫にある福神漬けを指差して、口をパクパク動かしてるだけで真央の思いが私に伝わってくる。

 テーブルにならべて準備をするように、身振り手振りで積極的に伝えようとしてくるから、たのもしいい存在だ。


 この家になくてはならない、たよれる女の子。

 話すことができなくても、なんとなく理解できることが多い。


「さあさあ、えんりょせずに食べてくださいよ!」


 律子さんが、冷めないうちに食べるようすすめてくる。

 そのようすを見て、またテーブルを手でドンとたたいて真央が怒りを表現していた。


 なにも手伝わないくせに、自分が料理したような口ぶりが気に入らないらしい。

 気にせず笑顔を見せる律子さんは、おいしそうにシーフードカレーをほおばって食べている。

 ほほ笑ましくて、二人はいいコンビだ。


「んん……これ、ソーセージがはいってるの?」


 律子さんの言葉を聞いて真央は首を縦にふり、なんどもうなずいてる。


「そっか、魚肉ソーセージが入っててもシーフードカレーにはまちがいないわね、真央さんのセンスが良すぎて感動しちゃう!」


 納得している様子の律子さんは、おいしそうにカレーを食べ続けてる。

 律子さんは面白ければ良い、カワイイは正義だし。


 お父さんは出された食事は何だって美味しそうに食べるみたい。



 この家の住人たちは、何だか楽でいいな……