覚悟を決めた夏、あの空の向こうに




 私はフェリーに乗って、東京へ帰る予定を明日に控えてる。

 そのことを知っている真央が、夕方になってソワソワし始めた。



「なに、どうしたの?」


「……」



 理由は言わず、自転車に乗って出かけようと誘ってくる。


「夕食の準備はいいのかな、だいじょうぶなの?」


 そう聞いても、真央は心ここにあらずでソワソワしていた。


「えぇ~、なんか怪しくない……」


 その時、律子さんが仕事から帰ってきた。

 真央と視線を合わせて,なにか相談してるというか、二人で企んでるみたいな様子。

 私から見えないように、持っていたタブレットへ打ち込んだ文字を律子さんへ見せている。


「うん、いいですよ真央さん。お留守番はまかせてね、いってらっしゃ~い」



 律子さんが笑顔を見せながら、軽い口調で留守番をに引き受けていた。



 しかたなくだけど、真央に連れられて私は家を出る。