洸樹に相談をした次の日、僕は悠人に頼んで黒羽さんの連絡先を入手した。
いや、今の言い方だときっと誤解を生むよね。
僕が知ったのは黒羽さんのSNSアカウントだ。
モデルとして活躍中の黒羽さんがSNSをやっていると予想を立てた僕は、悠人に黒羽さんのSNSアカウントを探してもらって僕のアカウントも作ってもらったんだ。
あと、悠人のネームングセンスのおかしさに僕は不満がある。
アカウント名を勝手に登録されたんだけど、「白雪姫」だった。
たしかに言われ慣れてはいるけど、親しい悠人にそう思われるのはなんか嫌だ。
って、そんなことは今は置いておいて。
僕はDM画面を開いて文字を入力し、送信した。
『突然の連絡失礼します。鷹栖蒼唯です。
黒羽さんの連絡先はわからないので、SNSでの連絡を許してください。
黒羽さんとお話がしたいです。
というのも、仲を深めたいです。
もしよかったらお時間をとっていただけないでしょうか。』
そう送信した。
返事が来たのはその3時間後だった。
内容はこう。
『連絡ありがとうございます。
蒼唯くんの気持ちは理解しました。
時間を設けるのは少し難しそうなので、よければ仕事を見学していきませんか?
蒼唯くんなら歓迎ですし、よければ困っていた相手役も引き受けてくださると嬉しいです!』
なんと仕事の見学を提案された。
ぜひと言いたいところだが、最後の文が少し気になる。
困っていた相手役。
これについては、詳しく話を聞こうと思った。
『ぜひ仕事を見学させていただきたいです。
それと、相手役とはどういうことでしょうか』
さらに1時間後、メッセージが来た。
『急遽相手役が休みになってしまいまして。
この際素人でもなんでもいいので、顔が良くて飲み込みのいい人材を連れてこいと言われて困っているのです。
それなら蒼唯くんが適任かなと思いまして。どうでしょうか』
まさかそんなふうに言ってもらえるなんて光栄な話だ。
僕に務まるのかはわからない。
けれど、これで黒羽さんのことを知れたら——。
『わかりました。
できる限りことをさせてください。
当日はよろしくお願いします』
その後黒羽さんからは日程と撮影場所の住所が送られてきた。
当日はマネージャーが案内してくれるらしいので、安心して当日を迎えることができそうだ。
***
そして、今日は撮影当日。
いつも以上に身なりには気を使い、撮影スタジオに向かった。
着いた瞬間、僕にある人が話しかけてきた。
「初めまして鷹栖さん。僕は黒羽莉央のマネージャーをしています新開と申します。本日はよろしくお願いします」
そう言って名刺を渡してきた。
僕はそれを受け取る。
「初めまして新開さん。こちらこそ慣れないことが多くご迷惑をおかけすると思いますが、本日はよろしくお願いします」
そう言うと、新開さんは驚いたような表情を見せた。
「すごく礼儀が正しい人で助かりました。モデルに近づきたいファンだったらどうしようかと不安に思っていましたが、莉央の目に狂いはなかったようですね。それに、すごく顔も整っています。このままモデルになっていただきたいくらいです」
そう言って距離を詰めてくる新開さん。
僕はその対応に困っていると、スタジオから黒羽さんが出てきてくれた。
「ちょっと新開〜!蒼唯くん困らせてどうすんのよ!」
「あ、黒羽さん…!」
まだなにも準備していないようで、すっぴんの状態の黒羽さんだった。
そんな彼女は僕に笑いかけてくれる。
「ごめんね巻き込んじゃって!そんな私が言えることじゃないかもだけど、今日はよろしくね!私が頑張ってリードするから!!」
そう言って胸を張る黒羽さんがなんだか輝いて見えて、素敵だった。
「はい。お願いしますね」
それから僕達はスタジオ内に入った。
撮影開始は2時間後。
それまでに衣装を着てメイクをしてもらって、今日の内容を黒羽さんと確認する。
今回のテーマはドール。
ポージングや表情は丸投げなため、自分達で考えて行動しなければならないのが難しいところだ。
「蒼唯くん、大丈夫そう?素人には結構難しいよね…」
そう言って心配してくれる黒羽さん。
けれど、僕は不思議と不安は感じていなかった。
僕はこう言うのは意外と得意だから。
「大丈夫です。見れてください。きっと成功させますから」
僕がそう言って笑うと、黒羽さんは楽しそうに口角をあげて言った。
「いいね、そういうの待ってた。私を負かす気で全力でカメラの前に立ってよ」
そう言った黒羽さんの期待に応えられるよう、僕は直前まで真剣に頭を悩ませた。
いや、今の言い方だときっと誤解を生むよね。
僕が知ったのは黒羽さんのSNSアカウントだ。
モデルとして活躍中の黒羽さんがSNSをやっていると予想を立てた僕は、悠人に黒羽さんのSNSアカウントを探してもらって僕のアカウントも作ってもらったんだ。
あと、悠人のネームングセンスのおかしさに僕は不満がある。
アカウント名を勝手に登録されたんだけど、「白雪姫」だった。
たしかに言われ慣れてはいるけど、親しい悠人にそう思われるのはなんか嫌だ。
って、そんなことは今は置いておいて。
僕はDM画面を開いて文字を入力し、送信した。
『突然の連絡失礼します。鷹栖蒼唯です。
黒羽さんの連絡先はわからないので、SNSでの連絡を許してください。
黒羽さんとお話がしたいです。
というのも、仲を深めたいです。
もしよかったらお時間をとっていただけないでしょうか。』
そう送信した。
返事が来たのはその3時間後だった。
内容はこう。
『連絡ありがとうございます。
蒼唯くんの気持ちは理解しました。
時間を設けるのは少し難しそうなので、よければ仕事を見学していきませんか?
蒼唯くんなら歓迎ですし、よければ困っていた相手役も引き受けてくださると嬉しいです!』
なんと仕事の見学を提案された。
ぜひと言いたいところだが、最後の文が少し気になる。
困っていた相手役。
これについては、詳しく話を聞こうと思った。
『ぜひ仕事を見学させていただきたいです。
それと、相手役とはどういうことでしょうか』
さらに1時間後、メッセージが来た。
『急遽相手役が休みになってしまいまして。
この際素人でもなんでもいいので、顔が良くて飲み込みのいい人材を連れてこいと言われて困っているのです。
それなら蒼唯くんが適任かなと思いまして。どうでしょうか』
まさかそんなふうに言ってもらえるなんて光栄な話だ。
僕に務まるのかはわからない。
けれど、これで黒羽さんのことを知れたら——。
『わかりました。
できる限りことをさせてください。
当日はよろしくお願いします』
その後黒羽さんからは日程と撮影場所の住所が送られてきた。
当日はマネージャーが案内してくれるらしいので、安心して当日を迎えることができそうだ。
***
そして、今日は撮影当日。
いつも以上に身なりには気を使い、撮影スタジオに向かった。
着いた瞬間、僕にある人が話しかけてきた。
「初めまして鷹栖さん。僕は黒羽莉央のマネージャーをしています新開と申します。本日はよろしくお願いします」
そう言って名刺を渡してきた。
僕はそれを受け取る。
「初めまして新開さん。こちらこそ慣れないことが多くご迷惑をおかけすると思いますが、本日はよろしくお願いします」
そう言うと、新開さんは驚いたような表情を見せた。
「すごく礼儀が正しい人で助かりました。モデルに近づきたいファンだったらどうしようかと不安に思っていましたが、莉央の目に狂いはなかったようですね。それに、すごく顔も整っています。このままモデルになっていただきたいくらいです」
そう言って距離を詰めてくる新開さん。
僕はその対応に困っていると、スタジオから黒羽さんが出てきてくれた。
「ちょっと新開〜!蒼唯くん困らせてどうすんのよ!」
「あ、黒羽さん…!」
まだなにも準備していないようで、すっぴんの状態の黒羽さんだった。
そんな彼女は僕に笑いかけてくれる。
「ごめんね巻き込んじゃって!そんな私が言えることじゃないかもだけど、今日はよろしくね!私が頑張ってリードするから!!」
そう言って胸を張る黒羽さんがなんだか輝いて見えて、素敵だった。
「はい。お願いしますね」
それから僕達はスタジオ内に入った。
撮影開始は2時間後。
それまでに衣装を着てメイクをしてもらって、今日の内容を黒羽さんと確認する。
今回のテーマはドール。
ポージングや表情は丸投げなため、自分達で考えて行動しなければならないのが難しいところだ。
「蒼唯くん、大丈夫そう?素人には結構難しいよね…」
そう言って心配してくれる黒羽さん。
けれど、僕は不思議と不安は感じていなかった。
僕はこう言うのは意外と得意だから。
「大丈夫です。見れてください。きっと成功させますから」
僕がそう言って笑うと、黒羽さんは楽しそうに口角をあげて言った。
「いいね、そういうの待ってた。私を負かす気で全力でカメラの前に立ってよ」
そう言った黒羽さんの期待に応えられるよう、僕は直前まで真剣に頭を悩ませた。



