永遠の絆*

「悪りぃけどお前に付き合ってる暇はねぇから」


そう言って女の腕を引き中に入って行く雅樹の腕をあたしは掴み足を止めさせた。


「ねぇ、葵は!!」


周囲に響くあたしの声で雅樹は眉を寄せたまま振り向き、また深く息を吐き捨てあたしの腕を素早く振り払う。


「あー…、もういいってか、もともと付き合ってなかったし」

「はい?」

「アイツんち金持ちじゃん?俺からしたら好都合だったし。まぁ、だから遊んでただけ」


つか、何言ってんのこの人。

頭、おかしいんじゃねぇの?

ほんと、どうにかしてる。

一瞬にして私の頭に全ての血が上り、本気でぶん殴ろうかと思った。


「ふざけんじゃねぇよ!!葵はねぇ…、葵はっ、」


そこまで言って私は唇をギュっと噛み締めた。

その先の事はきっと、いくらなんでも葵が望まない限り私の口からは吐き捨てないほうがイイと思った。


言うくらい簡単なのに。

でも葵が…


結局は殴る事すら吐き出す事すら出来ない私は、ただ睨みつけたまま唇を噛み締める事しか出来なかった。

目が潤んでくるのが分かる。


葵の事を思うと苛立ちが憎しみにへと変わる。

葵は雅樹の事を知ってたの?

この男が最低な男だったって事を知ってたの?


今にでも潤んだ瞳から涙が滑り落ちそうだった。