永遠の絆*

「あのさ、」

「うん?何?」

「旅立つ日、来なくていいからね」


平然さを保って言った私に、翔は少し目を見開き一瞬止まる。


「…何で?」


数秒経ってから返ってきた言葉。

その低い声に私は息を飲んだ。


「だって飛行機乗り遅れちゃう。翔の顔見てると離れるの辛くなるから」

「……」

「…だから、来なくていい」

「てか、マジで言ってんの?」

「うん。マジじゃなきゃ言わない」

「最後くらい送らせろよ」

「やだよ。ホントに別れ辛くなるから」

「……」

「…だからお願い。来なくていい」


だってホントに辛いじゃん。

空港で会ったら、足が進まなくなる。

その場から動けなくなる。

そして泣いちゃう。

動けなくなって飛行機いっちゃいそうで…


納得いかないのか翔は顔を顰めたまま軽く息を吐き捨てる。


「それ本気?美咲がそれを望むのなら俺は行かないけど」


沈んだ低い翔の声に私はコクンと静かに頷いた。