次の日、私は葵の家に向かった。
「美咲っ、久しぶり」
玄関のドアを開けた瞬間、葵は蔓延の笑みで私に抱きつく。
「うん。久しぶりだねって、ちょっと葵…」
抱きつく葵に苦笑いすると葵は頬を緩めて身体を離した。
学校も行かなくなった所為か、私と葵は全然会っていない。
全然っていっても1週間と少しなんだけど、なんだかカナリ久しぶりに感じる。
「入って」
「うん」
「飲み物持っていくから先、部屋に行ってて」
玄関で靴を脱ぐ私にそう言って葵はリビングに姿を消す。
先に葵の部屋に入った私は床に腰を下ろしボンヤリと部屋を見つめた。
相変わらず可愛くて綺麗な部屋。
羨ましいなって何回思った事だろう。
暫く経って来た葵は、マグカップに注いだ温かいレモンティーを私に差しだした。
「ありがと」
「ううん。ところで美咲、どうしたの?なんか珍しいじゃん」
“家来るの”
そう付け加えた葵は首を傾げながら私を見つめテーブルを挟んで真向かいに座った。
「あぁ…うん。昨日さ、学校行って留学の日程表とか貰ったんだ」
「え、そうなの?で、美咲いついくの?」
「用意とかあるし3月の終わり頃」
私の言葉に葵は壁に掛けてあるカレンダーに視線を移した。



