永遠の絆*

「…え、ちょっと待って!」


歩いて行く翔に声を掛ける。

その声に反応した翔は進めていた足を止め振り返った。


「ん?何?」

「何処行くの?」

「あー…ちょっと」

「ちょっとって?」

「まだやる事あるし」

「やる事って?…仕事?」

「あ、いや…。みぃちゃんは心配しなくていいから。後は俺がなんとかする。…葵ちゃんの傍に居てあげな」


そう言った翔はポケットに両手を突っ込んだままスタスタと歩き始めた。

翔がこれから行く場所なんて分かんなかったし、何をしに行くのかも全く分かんなかった。

だけどいつも以上に険悪になっている翔を止める事は出来ず、ただ私は翔が歩いて行く姿を消えるまで見つめてた。


翔が姿を消した後、少しだけ寂しさを感じた。

静まり返った病院のはずが、葵の泣き声で埋め尽くされていて、その泣き声に胸が苦しくなった。



…私の所為だ。


誰の所為でもなく私の所為。

大切だと思い込んでいる葵の諒ちゃんを傷つけたのは他の誰でもなく、この私だ。

諒ちゃんじゃなく私だったら…って何度も待ってる間そう心の中で叫んでた。