「さっきさ、諒ちゃんと出くわしてさ、通帳渡された」
「……」
「諒ちゃんにも言ったけど私、行かないから」
「…え?」
私が言ってから数秒後に葵は小さく小さく声を出した。
まるで何も聞こえなかったかの様な小さな声。
葵は瞬きさえせずに私をジっと見つめ、その私を見つめる視線は動こうとしない。
「そう言う事だから」
そう葵に素っ気なく返した私は鞄から財布を取り出して席を立った。
「…ちょ、ちょっと待ってよ美咲っ、」
廊下に出た時、葵の張り上げた声が背後から突き刺さる。
振り向かずに足を進める私の腕を葵は勢いよく掴んだ。
「ま、待って!!」
振り返ると血相をかいた葵が私を見つめる。
「何?」
「な、何って…。み、美咲の言ってる事が分かんないんだけど」
そう言って葵は焦った顔と声で私の腕をさらに強く握りしめた。
「そのまんまの意味だよ」
「ど、どうして?あんなに行きたがってたじゃん。なのにどうして?」
「やっぱ、私には無理って気が変わっただけ。そう言う事だから」
私は強く掴まれている葵の腕を離し足を進めた。
「……」
「諒ちゃんにも言ったけど私、行かないから」
「…え?」
私が言ってから数秒後に葵は小さく小さく声を出した。
まるで何も聞こえなかったかの様な小さな声。
葵は瞬きさえせずに私をジっと見つめ、その私を見つめる視線は動こうとしない。
「そう言う事だから」
そう葵に素っ気なく返した私は鞄から財布を取り出して席を立った。
「…ちょ、ちょっと待ってよ美咲っ、」
廊下に出た時、葵の張り上げた声が背後から突き刺さる。
振り向かずに足を進める私の腕を葵は勢いよく掴んだ。
「ま、待って!!」
振り返ると血相をかいた葵が私を見つめる。
「何?」
「な、何って…。み、美咲の言ってる事が分かんないんだけど」
そう言って葵は焦った顔と声で私の腕をさらに強く握りしめた。
「そのまんまの意味だよ」
「ど、どうして?あんなに行きたがってたじゃん。なのにどうして?」
「やっぱ、私には無理って気が変わっただけ。そう言う事だから」
私は強く掴まれている葵の腕を離し足を進めた。



