「美咲、ごめんね」
「別にいいよ」
「葵ちゃんと諒也くんが来てくれてさ、服とかいいよって言ったんだけど諒也くんが持って帰ります。って…」
「やっぱり…」
「え?…なに?」
小さく呟く私にママは首を傾げ、私を見つめる。
そんなママに私は素早く首を振る。
「いや、何でもない」
「諒也くん凄い久しぶりに見たけど元気そうで良かった」
「諒ちゃんはいつも元気だよ」
「だって物凄く久しぶりだったし。美咲が1年の時にはよく遊びに来て泊まってたのにね」
「違うでしょ。遊びじゃなくて暇潰しでしょ」
「そうなのかな」
ママはクスクス笑って、私が渡した紙袋をロッカーに入れる。
そんな微笑んでいるママの顔を見て少し心がホッとした。
元気なんだって、そう思えた。
諒ちゃんがよく私の家に泊まってたのは事実。
と、言うよりもホント私を暇潰しにされてただけ。
用もないのに来てダラダラしてるだけだった。
でも、いつもママと2人っきりだったから、部屋が明るくなってたのは諒ちゃんのお蔭だけど…。
でも、だけど…
余計なお世話は嫌なんだけどね。
だけどそんな諒ちゃんのちょっとした優しさに救われる。



