「あのさ、」
暫く経ってから翔が口を開く。
その声に反応し、私は少しだけ視線上げる。
翔は顔を顰めたまま息を吐き捨て、目の前にある灰皿にタバコを打ちつけた。
翔は考え込むように前屈みになり、何度も灰皿にタバコを打ち付ける。
その仕草を見た途端、何となく言いにくいような話だとは思った。
言葉を出し、数分経ったのにも係わらず翔はそれ以降の言葉を発しない。
だから私は軽く息を吐き捨て口を開いた。
「なに?」
小さく呟く私の声に翔は一瞬だけ私を見て視線をまた下に落とす。
タバコを一吸いしてから灰皿に押しつぶし、翔はソファーに深く背を付けた。
「あのさ、電話くらい出てくんね?」
「……」
「みぃちゃんの事だから凄い心配する。あんま食べねぇから、どっかで倒れてんじゃねぇのかとか…」
「……」
「だから、とりあえず出てほしい。俺の事、嫌いならそれはそれで別にいい。むしろ嫌だったら言ってほし――…」
「嫌じゃないよ」
翔のその先の言葉なんて聞きたくなかった。
翔の事なんて嫌じゃない。むしろ好きの方向。
その好きの方向が私の気持ちを邪魔してく。
私、自身が翔の近くには居れないと思って避けているだけの事。
だからそれが翔からしたら、嫌だから避けているって思われているのも仕方がない事なんだけど。
暫く経ってから翔が口を開く。
その声に反応し、私は少しだけ視線上げる。
翔は顔を顰めたまま息を吐き捨て、目の前にある灰皿にタバコを打ちつけた。
翔は考え込むように前屈みになり、何度も灰皿にタバコを打ち付ける。
その仕草を見た途端、何となく言いにくいような話だとは思った。
言葉を出し、数分経ったのにも係わらず翔はそれ以降の言葉を発しない。
だから私は軽く息を吐き捨て口を開いた。
「なに?」
小さく呟く私の声に翔は一瞬だけ私を見て視線をまた下に落とす。
タバコを一吸いしてから灰皿に押しつぶし、翔はソファーに深く背を付けた。
「あのさ、電話くらい出てくんね?」
「……」
「みぃちゃんの事だから凄い心配する。あんま食べねぇから、どっかで倒れてんじゃねぇのかとか…」
「……」
「だから、とりあえず出てほしい。俺の事、嫌いならそれはそれで別にいい。むしろ嫌だったら言ってほし――…」
「嫌じゃないよ」
翔のその先の言葉なんて聞きたくなかった。
翔の事なんて嫌じゃない。むしろ好きの方向。
その好きの方向が私の気持ちを邪魔してく。
私、自身が翔の近くには居れないと思って避けているだけの事。
だからそれが翔からしたら、嫌だから避けているって思われているのも仕方がない事なんだけど。



