永遠の絆*

教室には誰も居なくて廊下からも人の声なんか聞こえない。

シンと静まり返った二人だけの空間。


その誰も居ない廊下で今から諒ちゃんに言われる言葉がやけにめんどくさいと感じる。


「おい、答えろよ」

「……」

「答えられねぇ事でもしてんのかよ」

「別に。…ママの看病」


目の前に阻止される諒ちゃんの腕を私は振り払い、教室へと入る。

平然を保ってそう答えた私は自分の机の上に置いてある鞄を手に取った。

鞄を肩に掛け後ろを振り返ると諒ちゃんは教室の中に入っていて、ドアに背を付けて私をジッと身構える。


「翔さんから電話があった」

「……」


あぁ、だからか。

なるほど。

それをわざわざ言うために待ってたの?


「お前がでねぇって。…1週間前の月曜日も」

「……」


月曜日?

月曜日、私が何してたかって?

じゃあ、翔は何してたの?

女と抱き合ってたじゃん。


なのに心配って?

なんの?


「何か約束してたんじゃねぇのかよ。電話ぐらい出れるだろうが。出れなくても掛け直せよ」


ちょっと私を睨むようにしてて、諒ちゃんは私から目線を一度も逸らさなく淡々とした口調で言う。


「急ぐから…」


何も話したくない私は素っ気なくそう言って足を進め教室を出る。

だけど私の腕は諒ちゃんにしっかりと掴まれた。