「…だめ?」


不安そうに声を出す私に「いいよ」と翔はうっすら笑って返してきた。


「じゃあさ、みぃちゃんのバイト休みの日、教えて。その日に俺が合わせるから」

「いいの?」

「いいよ」


思わず私の顔から安堵の笑みが漏れた。

その後、他愛もない会話をしながら私の家まで行き翔と別れる。


初めの頃なんて全然、翔に考慮すらなくて、どうでもいいって思ってた。

だけど会えば会うほど、声を聞けば聞くほど翔の近くに居たいと思ってる自分がいる。


翔はどんな思いで私に接してるのか分かんないけど、そんな接し方が私の心を動かしてた。


でも、私はこれからもずっと、翔とは一緒に居れない。

自分の夢…、叶えたい。


そう思ってんのなら、会わないほうがいいと思うけど、会えなくなるのはもっと嫌。

自分でも気持ちのコントロールが出来ない…