もうお姉ちゃんはだいたいの間ねていて、起きてても暗い部屋でスマホばっかりだった。
そんなお姉ちゃんが寝ているながらも久しぶりに目線があった。


寝顔が、切なくて悲しそうで、
───行かなくていいかも、なんて思っちゃった。
でも、ダメ。お姉ちゃんは仇討ちできない。私しかできないの。


胸が引き裂けるように苦しかったけど、どうにか学園へ到着した。
メガネから絶えず流れる情報。
私のステージ、私の復讐劇が始まる。

新しくチームに入った私はみんなの個性豊かさに救われてきた。

みんなとすごす日々は予想以上に楽しくて、ずっと一緒にいたいと思った。特に、悠希ちゃん。悠希ちゃんの言動はお姉ちゃんのそれにとっても似ていて、涙が出る前みたいに、きゅっと体の中が震えた。


復讐のためにハッキングレて任務を改ざんした。内容がわかっていても見たときはいらいらして怒りが爆発しそうだった。
そんなときも、悠希ちゃんはお姉ちゃんそっくりになだめてくれた。
もう離れられなかった。だけど。。。
そして私はみんなを裏切った。

/小愛!応答しろ!
/小愛ちゃん、小愛ちゃん!!
/小愛、小愛。。。!

みんな、もうやめて。。。

/小愛ちゃん、悠希は小愛ちゃんといて楽しかった。みんなもきっとそう。小愛ちゃんは?楽しくなかった。。。?

悠希ちゃんが、初めて悠希ちゃんに見えた。


「楽しかった。すごく。でも、お姉ちゃんが。。。」

半ば無意識に口から出た。

/お姉ちゃん..復讐しようとしてる?
「っ!?」


膨大な知識量のなかから心理学を探しているのか、無意識のうちに言っているのか。

/悠希は、小愛ちゃんにそんなことしてどっかいってほしくない..。きっと小愛ちゃんにとってはそんなことじゃないと思うけどね…

お姉ちゃんじゃない。
この子はお姉ちゃんじゃない。

やっとこのことが頭におちてきた。でも、すっきりと頭の毒が晴れたみたいた。

そして、ふと、お姉ちゃんはこんなこと望んでないって、思った。

「あぁ…」

結局私の自己満で、なにもかも無駄で。自虐的な笑みがもれた。
お姉ちゃんは、自由じゃん。強いじゃん。なんで気付かなかったんだろうね。


私も自由で、強いんだ。


/澪、通信機、敵の方にすてて。
/えっ、はあ、わかった

自己最速を目指して澪の通信機ハッキングして、音を流す。
/流れるよ!気をつけて
/あ、うん、了解!!

キイイイッ!!

監視カメラ越しに刺客がうめいてたおれるのかわかった。

澪と葉蓮が気絶させたんだと思う。

/よっしゃあ、刺客撃破!!
/えっ、ねぇ悠希いなくても大丈夫じゃん〜!

普段のテンションに戻った気がして、心がほどける。

「みんな。。。ありがと」

そらにはなたれたことばは、みんなのこまくをゆらしたのかな

『小愛、大好きだよっ』

ばいばい、あの日の私たち。