そして、裏口にも不審人物。
/こちら小愛。不審人物無し。


───嘘なの。ごめんね、っ。でも絶好のチャンスなんだ。。。


/!?こちら歌月。窓から不審人物!
/まじか。。。っ!廊下にも不審人物!
/え。。。!?ゆき、間に合う?葉蓮は?そっち居そう!?
/こちら葉蓮。こっち来なさそう。てか来ないよな。応援行きます
/ゆきです。。。!もう無理、ここは!歌月ちゃんたちがゴーグルつけないと。。。!!

私が危険に晒してる。みんなを困らせてる。。。っ

/小愛ちゃん、お願い。。。!時間延ばして、そしたらつくれるから。。。!!

振り絞ったようなか細い声。こんな声を出させているだなんて、私、最低。

/小愛?小愛!応答しなさいっ!間違いなの。。。っていうのは今は良くて!手を打って!わたしたちだけじゃさばききれない!
/凪美、耳が壊れる。それよりこっちは?歌月が戦力にならない
/えっねえちょっと!まあ、そうだけど。。。


こんなときでも楽しそうにできる歌月はすごい。
危機感は覚えた方がいいけど。。。


/歌月は護衛対象と逃げて。小愛、早く!ゆき、出来た?
/待って、ここ、揺れる。。。!ごめん、全然出来てない


監視カメラから浅葱創介の怯え狂った顔が見える。
いい気味。お姉ちゃんに味わわせた苦しみを受ければいいんだ


/むり。。。ごめんね。。。っ


発した声はか細くて、迷子になり寂しがっている子どものようだった。

みんなの動きが止まったのがわかった。すぐに戻ったけど。

/小愛、なんで!?理由は!?
/小愛ちゃん、だめだよ!なんで!?
/小愛。。。!なんでなんだよ。。。っ!
/小愛、これはチームなんだよ。。。っ

みんな私のことを怒ってる。みんなを危険に晒してるんだもん。そりゃそうだよね。

ゆきちゃんは?耳をすませば、すすり泣きの声が聞こえる。
その時の音が、あの時と同じで。息が止まった。
お姉ちゃん。。。!?

/小愛ちゃん、?見落としでしょ?わざと?お願いしたじゃん。。。!やってよ。。。!小愛ちゃんのばかあっ!

「。。。っ!?」