「わっ!寝ちゃってた!ごめんね…」
ふわっと宗一郎の匂いがしたかと思うと、次の瞬間には抱きしめられていた。
「ううん。大丈夫。一応言っとくけど、俺は別れたなんて思ってないから」
少し拗ねたようにいう宗一郎を見てふっと思わず笑いが出た。
「ごめん、あんなこと言って。でも…自分からあんなこと言っておいて、宗一郎くんに対する想いは増えていくばっかりだった」
「姫っ…」
「ねぇ、宗一郎くん…」
「姫奈…」
そこで、どちらからでもなく、キスをした。仲直りのキスだ。
すぐに離れてしまったが、顔を見て笑い合う。
「ねぇ、さっきね、外に運動に行くところだったの」
「わかった。ついていく」
何を言おうとしているのか、一瞬で理解したらしい。
それから宗一郎の手を借りて外に出た。
「夏だね…」
さわさわと風が吹き、葉が擦れる。
「夏休み、あと半分ぐらいあるよね?宗一郎くんは何するの?」
「俺?ここに来るけど?」
さも当たり前かのように言う。
「え!?いやいや、大丈夫だよ!?」
「俺が一緒にいたいだけだから。一緒にいさせて?」
そんなふうに言われたら、ダメだとは言えない。
顔が赤くなるのを感じ、違う方をみた。
「あれ?なんでこっち見てくれないんだ?可愛い姫のお顔が見たいですー」
明らかに揶揄っている。
そんな二人の様子を病院のテラスから見守っている小牧先生と羽田さんは安心したように顔を見合わせた。
それから毎日、宗一郎は姫奈のところに足を運んでくれる。
幸せな時間が増えたことに比例するように、姫奈の体調も驚異的なスピードで回復し、入院が決まる前とほぼ同じ数値まで上げること
ができた。
「すごいな…」
そうこぼしたのは、自分の席に座って姫奈のデータを見ている小牧先生だ。特別に、宗一郎も入れてもらっている。
「宗一郎くん、やっぱり、姫奈ちゃんにとって君は本当に大事な人みたいだね。君と再会してから、数値が下がることはなく、むしろ怖いぐらいに上昇している。これなら、今まで通りとはいかないかもしれないが、学校にも行けるかもしれない。だが、いつ状況が変わるかはわからないから、退院は認められないが」
「本当ですか…!」
「その時は、君がサポートするんだよ?ま、いわれなくてもするか。今だって、まるで夫婦のようだしね?」
そう言われ、宗一郎の耳が赤くなる。
「今院内で噂されてるやつ、知ってる?」
「…?」
「高校生のイケメン王子が、毎日お姫様野本に通ってる。今では、その様子を少しでも見ようと院内にいる子どもたちだけでなく大人たちも姫奈ちゃんの部屋を聞き出そうとしてるんですよー」
そう言って、羽田さんが書類を持って入ってきた。
「君たち、まるで夫婦だよ。旦那さんがメロメロなのがまたいい」
「それ、さっき小牧先生にも言われました。というか、そんなふうに見えているんですね…。いいですけど」
「いいんだ。そういえば、奥さん、探してましたよ?なんでも、散歩に行きたいらしく」
「ありがとうございます。いとしの奥さんのところに戻ります」
小牧先生や、羽田さんとも、こんな感じの会話ができるぐらい、宗一郎も病院に馴染んできた。
実際、側から見れば、本当に夫婦のようなのだ。
どこかにいく際は必ずついていき補助するし、ご飯の際も必ず一緒に食べている。
姫奈も遠慮せずにきつい時はきついと言えるようになっているし、眠たい時も遠慮することなく寝るようにしていた。
ふわっと宗一郎の匂いがしたかと思うと、次の瞬間には抱きしめられていた。
「ううん。大丈夫。一応言っとくけど、俺は別れたなんて思ってないから」
少し拗ねたようにいう宗一郎を見てふっと思わず笑いが出た。
「ごめん、あんなこと言って。でも…自分からあんなこと言っておいて、宗一郎くんに対する想いは増えていくばっかりだった」
「姫っ…」
「ねぇ、宗一郎くん…」
「姫奈…」
そこで、どちらからでもなく、キスをした。仲直りのキスだ。
すぐに離れてしまったが、顔を見て笑い合う。
「ねぇ、さっきね、外に運動に行くところだったの」
「わかった。ついていく」
何を言おうとしているのか、一瞬で理解したらしい。
それから宗一郎の手を借りて外に出た。
「夏だね…」
さわさわと風が吹き、葉が擦れる。
「夏休み、あと半分ぐらいあるよね?宗一郎くんは何するの?」
「俺?ここに来るけど?」
さも当たり前かのように言う。
「え!?いやいや、大丈夫だよ!?」
「俺が一緒にいたいだけだから。一緒にいさせて?」
そんなふうに言われたら、ダメだとは言えない。
顔が赤くなるのを感じ、違う方をみた。
「あれ?なんでこっち見てくれないんだ?可愛い姫のお顔が見たいですー」
明らかに揶揄っている。
そんな二人の様子を病院のテラスから見守っている小牧先生と羽田さんは安心したように顔を見合わせた。
それから毎日、宗一郎は姫奈のところに足を運んでくれる。
幸せな時間が増えたことに比例するように、姫奈の体調も驚異的なスピードで回復し、入院が決まる前とほぼ同じ数値まで上げること
ができた。
「すごいな…」
そうこぼしたのは、自分の席に座って姫奈のデータを見ている小牧先生だ。特別に、宗一郎も入れてもらっている。
「宗一郎くん、やっぱり、姫奈ちゃんにとって君は本当に大事な人みたいだね。君と再会してから、数値が下がることはなく、むしろ怖いぐらいに上昇している。これなら、今まで通りとはいかないかもしれないが、学校にも行けるかもしれない。だが、いつ状況が変わるかはわからないから、退院は認められないが」
「本当ですか…!」
「その時は、君がサポートするんだよ?ま、いわれなくてもするか。今だって、まるで夫婦のようだしね?」
そう言われ、宗一郎の耳が赤くなる。
「今院内で噂されてるやつ、知ってる?」
「…?」
「高校生のイケメン王子が、毎日お姫様野本に通ってる。今では、その様子を少しでも見ようと院内にいる子どもたちだけでなく大人たちも姫奈ちゃんの部屋を聞き出そうとしてるんですよー」
そう言って、羽田さんが書類を持って入ってきた。
「君たち、まるで夫婦だよ。旦那さんがメロメロなのがまたいい」
「それ、さっき小牧先生にも言われました。というか、そんなふうに見えているんですね…。いいですけど」
「いいんだ。そういえば、奥さん、探してましたよ?なんでも、散歩に行きたいらしく」
「ありがとうございます。いとしの奥さんのところに戻ります」
小牧先生や、羽田さんとも、こんな感じの会話ができるぐらい、宗一郎も病院に馴染んできた。
実際、側から見れば、本当に夫婦のようなのだ。
どこかにいく際は必ずついていき補助するし、ご飯の際も必ず一緒に食べている。
姫奈も遠慮せずにきつい時はきついと言えるようになっているし、眠たい時も遠慮することなく寝るようにしていた。
