桜が咲く時まで、生きていたい

あの後、もう一度宗一郎とのことを考えたが、一歩進むことはできなかった。

いつも、私は先が短いしな、というところにいきつき、結局振り出しに戻る。

そんなことをしているうちに十日が経っていた。

毎日様子を見にきてくれる両親によると、なんと宗一郎は毎日家に来てくれ、会って話がしたいと言ってくれているようだった。

その時家にいない私も、会うことができない私にも腹が立っていた。

姫奈に口止めされているから言わないものの、流石にここまで毎日必死に通い詰められて、両親も思うとこがあったようで、どうしてそ

んなに会って話したいの、と聞いたことがあるらしい。

すると、『どうしても、諦められないんです。まだ何も、話せていない』と言っていたそうだ。

宗一郎がここまでしてくれているのに、何も進めていない自分自身に嫌気がさしてくる。

おまけに、あれ以降数値が下がり続け、食欲も落ち、体重も一気に落ちていた。

そのせいで、企画していたお泊まり会は延期になっていた。…のだが。

「やっほーー!!」

「ちょっと千佳うるさい。ここ病院」

「いらっしゃい」

小牧先生が院長に掛け合ってくれ、院長が特別に、と許可を出してくれた。

「病院お泊まりだーー!!」

「だから、千佳うるさい」

相変わらずの二人に何故か安心する。

「そういえば、宗一郎と何かあった?あいつ、毎日って言っていいほどうちに来るんだけど。姫を説得してくれって」

「うちにも来るーー」

「この間振った」

「へーー。…えっ!?」

「姫奈は、それでよかったの?あいつ、まだ全然諦めてなかったよ」

「うん」

「姫奈がそれでいいならいいよ。でも、最後ぐらいもう一回会ったら?」

「…考えてみるね。ありがと。…でも今日は、思いっきり楽しもう!」

その日、久しぶりに二人とたくさん喋った。