私、男の子マネージャーになって、推しアイドルをお守りしますっ!

「……陽名?」

 うわっ、何言ってんだ俺⁉ 陽名は髪が短いし、男のはずだろ!
 いくら目の前の女の子と陽名の顔がよく似てるからって、いきなり他人の名前を呼んだら、困惑させるだけじゃないか。

「ご、ごめん。今のは……」

 知り合いに似ている人がいて――そう言いかけたそのとき。女の子が首をかしげた。

「う、うん……。どうしたの? 瑞稀くん」

 声まで陽名だ。一瞬、頭の中が真っ白になる。
 やっぱりこの子、陽名なのか? いや、そんなはずは――。

「本当に? 俺の知ってる陽名って、こんなに髪の毛長くないんだけど……」

 俺が指摘したその瞬間、女の子は自分の胸にかかる髪をまじまじと見つめた。
 そして、何かを思い出したようにハッと目を見開いて、「ウィッグ忘れてた……」とがっくりと肩を落とす。

「あのさ……陽名って、本当は女の子だったのか?」
 俺は思い切ってたずねた。
 すると、陽名は気まずそうに目をそらして、観念したようにうなずいた。