私、男の子マネージャーになって、推しアイドルをお守りしますっ!

 この現実離れした二つの出来事を頭の中で整理していると、あの日の記憶がよみがえる。
 3年前、俺が誘拐されかけたときのことだ。
 車に押し込まれそうになったその瞬間。
 誘拐犯が、まるで目に見えない力に弾かれたかのように、空高く吹っ飛んだ。
 俺の体にきつき巻かれていたロープもほどけて、助かったと胸をなで下ろしたとき。
 すぐ近くの地面にうつ伏せで眠る星名奏の姿を見たのを、今でもはっきりと覚えている。
 今日も、3年前も。俺が超常現象に遭遇したとき――いつも近くには、『奏』という名前の人間がいた。
 これがただの偶然だなんて、信じられない。
 顔も声も名前までそっくりなのに、魔法や超能力みたいな不思議な力を使えるところまで同じだとしたら――本当に、星名奏と陽名奏は別人なんだろうか……?