「きみ、大丈夫⁉」
「ものすごく高く飛んでたけど、どうやったの?」
「トラックにぶつかってない? ケガしてない?」

 心配そうな顔をした人たちが、わっと男の子の周りに集まる。

「はっ……、はい! 大丈夫です!」

 元気そうな返事のあと、あちこちから『はあっ……』と安心したようなため息が聞こえてきた。
 よかった……。ギリギリのタイミングだったけど、無事に男の子を助けることができて。
 額ににじんだ汗をぬぐって、ほっと胸をなで下ろす。
 すると、ふと男の子と目が合った。